■アユ(アユ科)
アユは、10~30センチほどの大きさで川の中流域にすむ。せきを遡上(そじょう)する姿や、ケイソウの生えたよどみの深い所で群れている様子が見られる/松枝町付近の小鮎川で見つけた。
暑い日が続き、川の土手に生える草花は今にも枯れそうでかわいそうだ。土手を下りると、川面から何とも言えない涼しい風が吹いてきた。温度計を沈めると21度を示し、川の中の快適な環境がうかがえた。
深いよどみに、キラリと光る魚影が見えた。そっと近づくとオイカワやアブラハヤに混じって金色に光るアユもいた。緑色のケイソウの茂る岩の辺りでは、数匹のアユたちが盛んに藻を食べていた。
これから産卵の時期を迎えるアユたち。栄養を蓄えて次世代につなげてほしい。アユを見ながら、この生態系が守られることを願った。
写真・文:吉田文雄
※写真は本紙をご覧ください。
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