高齢者の移動手段を確保するため、市では神奈中バスの乗車料金が割り引きとなる「かなちゃん手形」の購入費や、タクシーの利用料金を助成しています。12月からは、より外出しやすい環境を整えるため、助成金を増額し対象も拡大。いつまでも健康で暮らせるよう、支援を充実します。
市内の65歳以上の割合は2023年1月に26%となり、10年前と比べて約6%増加しました。昨年、高齢者423人に実施したアンケートでは、10人に1人が「外出の交通手段に手助けが必要」と回答。市では、移動手段確保のため、05年にかなちゃん手形の購入費、17年からタクシーの利用料金の助成を開始。以降、社会情勢に応じて助成金額や対象を見直し、12月からさらにサービスを拡充します。
■助成対象や金額などを拡大
サービス拡充は、22年度のかなちゃん手形利用者へのアンケート結果などを基に実施しました。約200人が利用するかなちゃん手形6カ月券の購入費助成額を3900円に増額。さらに、85歳以上の方などに交付しているタクシー助成券の対象に70~84歳の運転免許を持っていない方を加え、1年間に使える枚数も増やしました(下記参照)。既にタクシー助成券の交付を受けている方には、12~3月分を郵送します。
今年度70歳を迎える青木義晴さん(飯山)は「週に2・3回、本厚木駅前に行くためにバスを利用している。これからも移動にバスは欠かせないので、助成があるのは非常にありがたい」と話します。
■高齢者が住みよいまちに
市では他にも、65歳以上の方が市内の宿泊・温泉施設などを利用する際に割り引きを受けられる「シルバーチケット」を発行しています(下記参照)。さらに、気軽に集い交流できる「通いの場」(本紙4・5面参照)の開設交付金など、高齢者がいつまでも健康で生き生きと暮らせるため、支援を充実していきます。
▼外出支援拡大の内容
かなちゃん手形は12月21日から、タクシー利用助成は12月1日から内容を拡充します。
愛TV(市広報番組あつぎ愛テレビ):11/1〜
▽かなちゃん手形の購入費助成
6カ月券5900円の購入費
・現在…自己負担額3500円
・拡大後…自己負担額2000円
▽タクシーの利用助成
対象:
・現在…85歳以上または介護認定4・5の方
・拡大後…自動車運転免許を有しない70〜84歳を追加
交付:1枚400円のチケット(1年間)
・現在…12枚交付
・拡大後…48枚交付(今年度は16枚)
▼助成券の申請手続きから利用までの流れ
▽初めに申請
かなちゃん手形・タクシーの助成を受けるためには申請が必要
(1)地域包括ケア推進課で申請書を書き、その場で助成券を交付
※一部必要書類あり
▽かなちゃん手形助成券
(2)神奈中本厚木駅前サービスセンターで助成券を提示し手形を購入
(3)バス降車時に手形を提示し、100円(深夜の場合200円)を支払い(回数制限なし)
対象:4月1日現在、市内在住で2024年3月31日までに70歳以上になる方
▽タクシー助成券
(2)精算時に助成券を渡し、差額を支払い
対象:4月1日現在、市内在住で
[1]24年3月31日までに85歳以上になる
[2]要介護4・5
[3]24年3月31日までに70~84歳で自動車運転免許を有しない
―のいずれかに該当する方
11月末までにタクシー助成券の申請・交付をしている方には、12月~2024年3月分を郵送するため申請不要。
問合せ:地域包括ケア推進課
【電話】225‒2224
◆入浴施設などをお得に利用 シルバーチケットを交付
市内の温泉・入浴施設などをお得に利用できるチケットを交付しています。
対象:市内在住の65歳以上
交付期間:2024年3月29日まで
申込み:地域包括ケア推進課や公民館(厚木北を除く)にある申請書に必要事項を記入。その場でチケットを交付(土・日曜を除く)。
問合せ:地域包括ケア推進課
【電話】225-2224
◆相談・悩みを受け付け 地域包括支援センター
社会福祉士や保健師などが健康・介護・福祉などの悩みの相談に応じます。市内に10カ所あり、誰でも無料で利用できます。
▽地域包括ケア広報紙を発行
認知症や講座などの情報をまとめた広報紙「地域包括ケアTIMES(タイムズ)」を年2回作成しています。
問合せ:地域包括ケア推進課
【電話】225-2224
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