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あつぎ郷土博物館連動企画 學藝員のススメ 第52回

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神奈川県厚木市

博物館の学芸員が、あれこれを語り倒すコーナー。

■「火の用心グッズ」の効用
大野 一郎
あつぎ郷土博物館では、企画展「火の用心・あつぎの秋葉信仰」を開催中です。展示している掛け軸、お札などの「火の用心」の史料には、さまざまな神様・仏様が登場します。その書やデザインの素晴らしさは一つの文化。火伏の神・秋葉山に代参した講の世話人が持ち帰ったお札などは、村で待つ人たちに喜ばれたことでしょう。
史料の文字を読み込むと、これらグッズは祈願だけでなく、火の用心を歌や絵で表現し注意していたことが分かります。写真の火の用心の標語は、短歌で調子をそろえたり、頭脚を同文にして覚えやすくしたり、伝統を踏まえたもの。「火の時は 目の欲に気をつけて 大事の命すてぬ 用心」など、現在でも通用するものです。
他にも、引き札や浮世絵などの展示史料から「火の用心」の文化と呼ぶべきものが見えてきます。企画展は3月3日まで。ぜひ郷土博物館に足を運んでみてください。

※写真は本紙をご覧ください。

問合せ:あつぎ郷土博物館
【電話】225-2515

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