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【特集】自由に楽しむ読書 本を読む(1)

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神奈川県厚木市

楽しみ方や読む理由は人それぞれですが、積み重ねた本は私たちの糧となり自身を形作っています。市内で働く人たちに、読書を通じて得た大切な思い出や経験を聞きました。

◆Q.読書は好きですか

出典:小・中学生を対象とした読書活動に関するアンケート調査(2022年度)

◆図書館利用者登録年代別割合

出典:厚木の図書館2022

■想像の中の面白さ
脚本・演出家
湖森 あんなさん
プロフィル:市民ミュージカル劇団主催者。舞台の脚本や演技を指導する

絵本が好きで、今でも図書館や専門店に足を運びます。昔から教科書に載る物語や小説なども読んでいましたが、かわいい絵が描かれた絵本は特に好きでした。作品の中では語られていない部分を想像し、オリジナルのストーリーを自由に考えられるのが本の魅力だと思います。
今では脚本を手掛ける時に原作の解釈を深めるため、関連した書籍や資料を読みます。本を読み、想像を膨らませて物語がこうだったら面白いという世界をステージで表現する。本はアイデアをもたらしてくれる大切なアイテムです。

▽大切な1冊
富嶽(ふがく)百景
作:太宰治

■今も残り続ける大切な記憶
医師
今岡 千栄美さん(66)
プロフィル:愛甲西在住。愛甲で医院を経営

幼い頃から本は娯楽として身近にありました。物語の中のキャラクターになりきり、想像をするのが好きで、夢中で読みました。性別や年齢、生まれた国が違う人たちが書いた物語に楽しみながら触れたことで、作者の考えや意図を言葉から読み解く読解力も自然と身に付きました。
昔ほど読書の時間を確保するのは難しくなりましたが、当時本を読んで感じたことや考えたことはよく覚えています。昔からの読書で感じたことの積み重ねが自分の視野を広げ、異なる考えを持つ人を理解したいと思わせてくれるのかなと今では思います。

▽大切な1冊
錦繍(きんしゅう)
作:宮本輝
出版:新潮文庫

■気になるものを好きなペースで
湘北短期大学教授
加藤 美樹雄さん(56)
プロフィル:大学で簿記やファイナンシャルプランニングを教える。専門は会計学と簿記学

普段は自分の研究に関係した本を読んでいます。仕事では部分的に読むことが多く、最後まで読み切ることは少ないです。
学生時代は話題の作品を読む程度でした。本屋や図書館など、本に囲まれた空間が好きだったので、歩き回りながら気になったものを手に取り読むことが多かったです。今でも、息抜きとして本を選ぶ時は館内を歩き、内容や表紙が気になった物や自分が好きな作家さんの作品を手に取っています。

▽大切な1冊
燃えよ剣
作:司馬遼太郎
出版:新潮文庫

■全て読まなくてもいい
元プロ野球選手
館山 昌平さん(42)
プロフィル:妻田小・睦合東中学校出身。東京ヤクルトスワローズで投手として活躍

プロ野球選手の頃から、興味を持った書籍はできるだけ手に取るようにしていました。本の最後がどうなるかを想像をしながら読み進めるのが好きで、途中で結末や本の言いたいことが予想できると最後まで読まずに次の本に進むこともあります。
読書の魅力は自分のペースで進められることだと思います。「読み切らなくては」と思うのではなく、好きな時に好きなだけ読めば良いのではないでしょうか。

▽大切な1冊
才能の正体
作:坪田信貴
出版:幻冬舎

■1日を頑張る元気の源
幼稚園教諭
和田 拓朗さん(34)
プロフィル:恩名在住。恩名にある幼稚園に勤務

中学生の時から本に没頭するようになりました。父が読書をする姿を見てかっこいいと思い、まねしようとしたのがきっかけです。憧れたことがスタートでしたが、父に貸してもらった本はとても面白く、一瞬でその世界に引き込まれました。話の続きが早く知りたくて寝る間も惜しんで読んだことを覚えています。
今でも朝の30分間本を読んでいます。1日の初めに本の世界に入り込むことで自分の気持ちを整え、物語から今日も頑張ろうと力をもらっています。

▽大切な1冊
ハリー・ポッターと賢者の石
作:J.K.ローリング
訳:松岡佑子
出版:静山社

■自分の知らない世界を知る
消防士
依知川 雄太(31)
プロフィル:24歳から消防士として勤務

漫画が好きで120種類以上の作品を読みました。小学2・3年生の時、家の近くにあった古本屋で野球漫画を手に取ったのが読み始めたきっかけです。中学生になると、似たストーリーでも作者が伝えたいテーマが違うと描かれ方も変わることに気付き、野球漫画以外も読み始めました。今では休日に紙や電子、ジャンルを問わず手に取っています。
ストーリーを通じて知らなかった物事や考え方を発見できるのが漫画の魅力です。子どもの頃に読んだ作品を読み返すと、当時は気付かなかった作者の意図を見つけられて今でも楽しめます。

▽大切な1冊
ワンピース
作:尾田栄一郎
出版:集英社

■作品の奥にある意図を読む
ペットサロンオーナー
上鍋 安津沙さん
プロフィル:市の起業スクールを受講し、戸室でトリミングサロンを経営

子どもの頃は母や自分の部屋の本棚にあったビジネス書や児童文学書を読んでいました。図書館に行き、興味の赴くままに遊びの一つとして読書を楽しんでいた思い出があります。それぞれの作品の中に隠された教訓や考え方をひもとく過程が面白いと感じていたのだと思います。
ペットサロンを開いた今は仕事に関連した犬やビジネス書をよく読みますが、他の人にお薦めされた本を手に取ることも増えました。その人がなぜその本を自分に薦めたのか、作品を通して考えることも新たな楽しみとしています。

▽大切な1冊
星の王子さま
作:サン=テグジュペリ
訳:河野万里子
出版:新潮文庫

問合せ:中央図書館
【電話】223-0033

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