■カワガラス(カワガラス科)
カワガラスは、全長22センチほど。全身が濃い茶色をした鳥。留鳥として山地の渓流に生息し厳寒期から繁殖活動をする。絶滅危惧II類に指定され数は少ない/不動尻の清流で見つけた。
川沿いを歩いていると「ビッィ、ビッィ」と鳴きながら流れに沿って一直線に飛ぶ元気な鳥がいた。
カワガラスは、他の鳥と違い水生昆虫のカワゲラやカゲロウなどの幼虫を主食にしているため、寒い時期から繁殖期に入る。春先には、飛び立ったひなに餌を与える姿を見かけることがあり、親の愛情の深さを感じる。滝の裏側やくぼみにコケなどを使った温かい大きな巣を作るのも、他の鳥にはまねのできない知恵だ。
いつまでも水生昆虫のすむ清流と、ひなの育つ生息環境が保全されることを願っている。
写真・文:吉田文雄
※写真は本紙をご覧ください。
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