厚木バスセンター東側の中町第2‒2地区で、市庁舎や図書館、(仮称)未来館、国・県の機関などからなる複合施設の本体建設工事が9月から始まります。皆さんの交流の場となる施設の概要を紹介します。
■整備のポイント
・市民の皆さんが気軽に立ち寄り、充実した時間を過ごせる施設に
・市役所や消防本部、図書館などの機能を複合化。利便性を向上しコストを削減
・複合施設の他、250台程度の新しい立体駐車場や120台程度の駐輪・受水槽棟などを整備
■各階の内容
※詳しくは本紙の図をご覧ください。
▽check
敷地北側の四角い部分が市庁舎や国・県の機関、南側の丸い部分が図書館や(仮称)未来館のスペースになり、1・2・4階でつながっています。
■庁舎側の窓口は1階に集約してより便利に
ライフイベントなどに関わる窓口を1階に集約し、使いやすく分かりやすい窓口に。市役所や国・県などの機能も複合化し、より便利になります。
▽国・県の入居予定機関
厚木労働基準監督署、厚木公共職業安定所、県央地域県政総合センター、厚木保健福祉事務所なども6・7・9階に配置
■災害時の拠点に
建物は十分な耐震性を確保し、災害時の拠点として機能できる免震構造を採用。洪水浸水対策のため、前面道路から1メートルかさ上げし、止水壁や止水板を設置します。災害対策本部や電気室は、想定される浸水深より高い場所に設置。1階の広場スペースは災害対応など、柔軟な使い方を想定しています。
■1階は広場スペースやカフェなど
広場側の1階にはイベントなどを開催できるスペースを設けます。
利用者の交流や憩いの場とするカフェも設置し、誰もが訪れやすく、交流の起点となるような空間を目指します。
■ゆっくり過ごせる、出合いと発見が広がる図書館
静かな部屋や開放感のあるスペースなど、好みや気分に合わせて選べる閲覧席を配置し、会話しながら本を読んだり、集中して読書を楽しんだりできます。声が聞きやすいホールやキッズスペース、自動貸し出し機も設置します。目的の本を探すだけでなく偶然の出合いや発見を楽しめるよう、ゆっくりと過ごせる場所を設け、人と本、人と人がつながり、新たな交流が生まれる場所を目指します。
■(仮称)未来館は好奇心を刺激する場所
専門的な機器をそろえ、DIYから一歩踏み出した工作やデジタル技術を生かした工作ができる工房や、興味のあることを試せる実験室、「見る・遊ぶ・作る」を体験できる展示エリアなど、盛りだくさんの(仮称)未来館。ミニホールとしても使えるプラネタリウムは88席設け、ゆったり座れる造りになっています。他にも天体観測ドームやミニ植物園などがあり、皆さんの興味や関心を行動につなげていく施設です。
▽興味のきっかけを見つけられる施設に
市子ども科学館
菅原 賢(59)
現在の子ども科学館では、実験や工作の教室に興味のある人が参加する形ですが、新しい施設は、興味がある人もない人も気楽にやってきて、「自分ってこんなことに興味があったんだ!」と新しい好奇心に気付いたり、忘れていた好きなことを発見できたりする場所になります。展示を見て「面白いな」と思ったことを図書館で調べて実験室で試してみる、工房で作ってみるなど、小さな興味を広げていく使い方ができます。工房には3Dプリンターなどを用意し、普段身近にない機材を気軽に試せるようになります。
科学に限らず、「どうなるんだろう」「なぜだろう」というワクワクやドキドキは毎日を豊かにします。ここに来ると何か楽しいことが見つかる、皆さんにそう思ってもらえる施設を目指しています。
■10代のための居場所
中高生を中心とした10代の子どもたちが読書や自習、活動や交流の場として使えるフリーラウンジを設置します。書架に近い場所に設け、近くの棚には青少年向けの図書を充実させます。自律的に同世代と認め合い、助け合いながら、成長していけるような空間にします。
▽同世代の交流が生まれると良い
ジュニアリーダー
廣瀬 ゆう さん(16・愛名)
地域のイベントをお手伝いするジュニアリーダー12人で、みんなが欲しいと思う「10代の居場所」を考えるワークショップに参加しました。
中高生が気軽に立ち寄れて話しても良いスペースがあると、友達と勉強を教え合えるので、利用者は増えると思います。完成したらぜひ行ってみたいです。ジュニアリーダーの連絡会や研修は普段厚木シティプラザで活動しているので、なかなか人の目に触れにくいです。同世代の子たちが集まれる場所ができれば、いろんな活動が見えやすくなって、もっと交流が生まれると思います。
■施設外観のイメージ映像が見られます
複合施設の外観の3Dイメージ映像を市HPで公開しています。また、より詳しい複合施設の概要などが見られる実施設計説明会の資料も併せて確認できます。
▽相乗効果を生み出す施設に
市複合施設実施設計・施工業務に係る技術提案書特定委員会委員長
東海大学
山﨑 俊裕 名誉教授(66)
良い複合施設の事例を見ると、図書館や生涯学習、広場のスペースに予約なしに立ち寄れて、「目的はないけど行けば何か楽しいことがある」というイメージがあることが共通しています。訪れる方が何かしらの刺激を受ければ、そこで交流や新しい活動が生まれます。この施設では1階の広場スペースがその中心を担っています。
複合化のメリットはコスト削減だけでなく、相乗効果を生み出すところにもあります。図書館に用があって面白そうだからと展示を見たり、市役所に用があって本も見たりと、階をまたいだ立体回遊が生まれると、施設は活性化していきます。
新しい複合施設周辺は本厚木駅やバスセンターがある交通の要衝で動線の交わりがあり、とても良い立地です。将来にわたって老若男女誰でも訪れやすく、多様な人と関われる場所になることを期待しています。
■現市役所本庁舎跡地活用の検討
新庁舎建設に伴い、現本庁舎敷地の跡地活用の方向性を検討しています。各地区での意見交換会や大学生とのワークショップ、民間事業者から広く意見を求めるサウンディング調査など、皆さんの意見を聞きながら検討を進めています。
詳細は市HPで公開
問合せ:行政経営課
【電話】225-2099
■複合施設の愛称を募集
市民の皆さんが誇りと愛着を持てる施設となるよう、愛称を募集します。
コンセプト:「いい日々、いい時間。」
いきいきと生きる日々、すてきな時間を過ごすことができるサードプレイスを目指して
募集内容:愛称と、200字程度の説明文
応募資格:市内在住在勤在学の方、主に市内で活動する団体
申込み:中央図書館や公民館などにある申込書を直接または郵送で9月13日~10月15日(消印有効)に〒243-8511中央図書館へ。市HPからも申し込み可。1人1点まで。自作で未発表のものに限る。
[市広報番組あつぎ愛テレビ 9/1~]
問合せ:中央図書館
【電話】223-0033
問合せ:市街地整備課
【電話】225-2470
<この記事についてアンケートにご協力ください。>