博物館の学芸員が、あれこれを語り倒すコーナー。
■小さな土偶「おおきどくん」
佐藤 健二
あつぎ郷土博物館で開催中の特別展「ドグウ集まれ!」の展示史料の中から、山梨県の大木戸遺跡から出土した土偶を紹介します。
高さ約5.3センチと小さく、手の表現は省略されています。顔にはヘラ状の工具の刺突で小さな目と口が描かれ、目の上にはうっすらと眉の表現があります。なんともユーモラスな表情で、「おおきどくん」という愛称で親しまれています。
土偶は縄文時代の人々が祈りを込めた道具と考えられていますが、制作者がどのような気持ちで作り、どんな祈りを込めていたのか、想像してみるのも楽しいのではないでしょうか。
展示は12月8日までです。ぜひ郷土博物館に足を運んでみてください。
問合せ:あつぎ郷土博物館
【電話】225-2515
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