プラスチックのバケツにガムテープを張った太鼓をダンダンドンドンと叩く音、自由な歌声。旭町にある福祉事業所では、ライブに向けメンバーが練習をしています。エレキギターをかき鳴らすのはリーダーのかしわ哲さん(74)。知的障がいがある人たちとロックバンド「サルサガムテープ」を組み、今年で30周年を迎えました。
かしわさんは教育テレビ番組「おかあさんといっしょ」5代目うたのおにいさんとして活躍。福祉施設に招かれ演奏する機会が多くありました。踊り、歓声を上げ、素直な反応を見せる皆さんを「最高の観客」と感じ、一緒にバンドを組んだら最高に楽しいだろうと1994年に活動をスタートしました。
「ロックンロールも福祉も、全ての生き方を肯定してみんなが幸せになるためにある」。バンドでは演奏の指導はせず、ただ一緒に音を出し楽しむだけ。上手も下手も、年齢も性別も障がいも関係ありません。ここには音楽を、生きることを楽しむエネルギーが満ちあふれています。
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市HPで演奏の動画を公開中
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