2019年から酒井地区でスタートした土地区画整理事業は、昨年11月に基盤整備工事を終え、進出予定の企業が建設工事に取りかかっています。市では新たな産業拠点の創出のため、事業を実施する土地区画整理組合を支援し、活力あるまちづくりを進めています。
土地区画整理事業は、道路や公園などの公共施設を整備し、形の整った土地を生み出すことで、土地利用を向上させる事業です。酒井地区では区域内の地権者が組合を設立し事業を進めています。市では、新たな産業拠点を創出するため組合を支援。2020年1月に始まった基盤整備工事は昨年11月に完了し、進出企業の建設工事が進んでいます。
◆充実した交通網を生かして
酒井地区は、三つの高速道路が近接し交通アクセスが良く、製造・物流業などにとって恵まれた立地条件にあります。広い土地を整備することで多くの企業を誘致でき、雇用が生まれ、経済の活性化が期待されます。対象区域は、酒井・下津古久・愛甲地区にまたがる約27・6ヘクタール(本紙参照)。昨年11月までに、河川の氾濫を防ぐための雨水調整池をはじめ、道路などのインフラ施設を整備しました。現在、進出企業2社が建設工事を進めています。
酒井土地区画整理組合理事長の髙橋功雄さん(72・酒井)は「企業の参入が地域の活性化につながる。通学路の歩道や公園など、皆さんに安心・安全に利用してもらえるよう進めた。完成に向けて、地域の皆さんの生活に配慮しながら取り組みたい」と話します。
◆未来につなぐまちづくり
昨年、14年から進められてきた森の里東地区の土地区画整理事業が完了しました。新たな町名を「森の里紅葉台」とし、現在9社が操業しています。市では他にも山際・長谷南部地区などの事業化に向けた地権者組織を支援しています。今後も、事業を推進することで産業用地を創出し、活気あふれるまちづくりを進めていきます。
■土地区画整理がまちの力に
日本政策金融公庫
厚木支店 支店長
大東 寿夫さん(56)
厚木は子育て支援が充実し、5つの大学や多数の企業があるなど、全世代の人たちが集う魅力があります。企業誘致の優遇策も充実しているため、業種に偏りなく企業が立地しているのが特徴です。土地区画整理に力を注ぎ企業が集まると、雇用が生まれる他、住む人や商業施設が増え、まちのにぎわいにつながります。土地区画整理や企業活動だけでなく、住みよいまちをつくることで、人と人とがつながり、幸福度の高いまちを築くことができると思います。
問合せ:区画整理課
【電話】225-2837
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