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[特集2]厚木基地をめぐる動向と市の取り組み

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神奈川県 大和市 クリエイティブ・コモンズ

神奈川県内の自治体で2番目に人口密度が高い本市に厚木基地が所在することで、市民は航空機の騒音被害や事故への不安、街づくりの支障などさまざまな影響を受けています。今号では、航空機騒音の状況など厚木基地をめぐる動向と市の取り組みについてお伝えします。

◆航空機騒音の現状
市では、市民に及ぶ航空機騒音被害の実態把握のため、市内5か所に自動騒音計を設置し、常時、騒音測定を行っています。令和5年の月別騒音測定回数(滑走路北約1キロメートル地点における70デシベル以上5秒以上の継続音など)は、763回から最多で1,399回となり、厚木基地の米軍ヘリコプターや自衛隊の哨戒機などの飛行に伴う航空機騒音が、平日1日当たり平均約53回発生していることになります。また、100デシベル以上の測定回数は最多で22回となり、他基地から厚木基地に飛来する米軍ジェット戦闘機の甚大な騒音被害も生じています(グラフ参照)。

・月別騒音測定回数(滑走路北約1km地点)令和5年
※グラフは本紙をご覧ください。

◆空母艦載機移駐前後の騒音状況
厚木基地では平成30年3月までに空母艦載機の岩国基地(山口県)への移駐が完了しました。移駐前後の年間騒音測定回数を比較すると、移駐前(平成27年~同29年)は1万9,549回から2万2,181回でしたが、移駐後(令和元年~同5年)は1万3,035回から1万5,034回となり、約3割減少しています。また、100デシベル以上の測定回数は、移駐前は1,766回から2,589回でしたが、移駐後は39回から100回となり、約9割減少しています(グラフ参照)。

・年間騒音測定回数(滑走路北約1km地点)
※グラフは本紙をご覧ください。

◆航空機事故の発生
厚木基地では航空機の部品紛失などが発生しており(左表参照)、被害報告はありませんが、市では、早期の原因究明や再発防止策の徹底などを強く求めています。昨年11月には鹿児島県屋久島沖で米空軍オスプレイの墜落事故が発生し、同時期にオスプレイの厚木基地への飛来が見られたことから、市では航空機の安全対策の徹底を国に要請し、米軍は安全性が確保されるまでオスプレイの飛行を停止しました。市では機会あるごとに航空機の安全対策を求めています。

・厚木基地の航空機事故発生状況(令和5年度)

◆第1種区域等の見直し
国(防衛省)は、防衛施設周辺における騒音などの障害防止のため、法に基づき住宅防音工事助成事業などの周辺対策を行っています。この周辺対策を行うにあたり、国は、厚木基地周辺地域で、北は町田市、南は藤沢市までを範囲とした第1種区域(ほかに第2・3種区域)を指定していますが(平成18年1月指定告示。左図参照)、空母艦載機の移駐により騒音状況に大きな変化が見られるとして、国は第1種区域等の見直しに向け、令和4年度から騒音度調査を実施しています。この調査実施後、区域を見直すと示しています。

・第一種区域外郭線の概略図
※地図は本紙をご覧ください。

◆市の取り組み
市は、厚木基地に起因する諸課題の実情を踏まえ、大和市基地対策協議会の活動や神奈川県、周辺自治体との連携等を通じて国や米軍などに要請活動を実施しています(左表参照)。厚木基地をめぐるさまざまな動きがある中、今後も航空機の騒音測定や各種要請活動等を行うなど、国の周辺対策の拡充を含め、基地に起因する諸問題の解決と市民負担の解消に向けた取り組みを進めていきます。なお、市の取り組みについては市のホームページに掲載しています。

・主な要請活動(令和5年度)

◆厚木基地に関するeモニターアンケートを実施
期間:令和6年1月10日~17日(8日間)
回答件数・回答率:4,334件・7パーセント

・あなたは厚木基地の航空機騒音をどのように感じますか。
※グラフは本紙をご覧ください。

・今後の厚木基地に関して、あなたは現実的に、何を優先して取組が進められるべきと考えますか。第1順位を教えてください。
※グラフは本紙をご覧ください。

詳細な結果については、市のホームページをごらんください。

問い合わせ:市役所基地対策課基地対策係
【電話】260-5310【FAX】261-4592

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

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