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〈連載〉新病院開院に向けて~市立病院のカルテを開く~

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神奈川県小田原市

市立病院は「地域住民から信頼され愛される病院」を基本理念に、県西地域の最後のとりでとして、多くの診療機能を持ち三次救急を中心とした医療を提供してきました。
令和8年春の新病院開院に向けて、今後も市立病院がより身近な存在となるように、市立病院の役割や診療機能を詳しくお伝えします。

◆Karte.3「進化する脳神経外科の取り組み」
脳神経外科では、主に脳および神経、脊髄、それらにつながる血管、頭蓋骨に生じる病気に対し、顕微鏡やカテーテル、内視鏡など、さまざまな機器を駆使して手術を行います。
脳は非常に繊細で複雑な臓器であるため、より一層の深い知識と繊密な手術技術を携えて治療を行います。

《地域の脳卒中医療を支える》
脳血管疾患や脳腫瘍、頭部外傷、水頭症などを中心に取り扱う脳神経外科ですが、中でも急性期脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血など)の治療に積極的に取り組んでいます。
特に近年では、発症から間もない脳梗塞に対し、閉塞した脳血管に薬剤(tーPA(ティーピーエー)療法)やカテーテルを使い、再開通させることで、治療後の良好な生活が期待できるようになりました。また、専用の電話回線である「脳卒中ホットライン」を導入することで、救急隊とのより円滑な連携を図っており、24時間365日体制で脳の救急疾患を受け入れています。

《低侵襲治療を最新の技術で提供》
市立病院では、開頭手術とカテーテル治療のいずれも行える体制を整えており、病気の特徴や患者さんの希望に合わせた最適な治療法を提案しています。
例えば、カテーテルは新たに導入した血管撮影装置を使用し、負担が少ない手からの治療を優先的に行います。また、8月には、手術用顕微鏡システム「外視鏡」を県西地域で初めて導入し、脳血管疾患や脳腫瘍の手術をより低侵襲(ていしんしゅう)※かつ高精細に提供できるようになりました。

※低侵襲…検査や治療において、体の負担を少なくすること。

◆脳神経外科医から一言!
かつて、本市の脳卒中死亡率は県内で上位でしたが、地域の皆さんが脳卒中で困ることがなくなるよう、スタッフ全員が一丸となって診療に臨んでいます。
また、脳卒中は予防が重要であるため、早期の発見や治療を行うことで発症を未然に防ぐことにも力を入れています。気になる症状がある場合は、当科へお気軽にご相談ください。

脳神経外科部長 鈴木 良介

【WEB ID】P00313

問い合わせ:経営管理課
【電話】0465-34-3175

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