市立病院は「地域住民から信頼され愛される病院」を基本理念に、県西地域の最後のとりでとして、多くの診療機能を持ち三次救急を中心とした医療を提供してきました。
令和8年春の新病院開院に向けて、今後も市立病院がより身近な存在となるように、市立病院の役割や診療機能を詳しくお伝えします。
◆Karte.4 病気の診断や治療を陰で支える頼もしい存在!「病理診断科」
病理診断科は、身体の組織や細胞を顕微鏡で観察し、病気の診断を行う診療科であり、この診断結果に基づき、適切な治療方針が決定されます。
また、治療に用いる薬剤の選択にも関与しており、特定のタンパク質や遺伝子異常を検査することで、最も有効な治療法や薬剤を選ぶ手助けをしています。
一人一人に最適な治療法を選択する、いわゆる個別化医療のために重要な役割を果たし、新病院では、さらなる活躍が期待される分野です。
《「コンパニオン診断」の導入》
近年では、組織・細胞診断に加え、特定の医薬品の有効性や安全性を一層高めるために、その使用対象者に該当するかをあらかじめ確認する「コンパニオン診断」を行っています。
新病院では、高精度のコンパニオン診断が可能な「免疫染色装置」が新規導入される予定です。結果報告も早く行えるようになるため、治療開始までの時間の短縮が期待されています。
《県西地域で先進医療を!「がんゲノム医療」の推進》
がん組織から多数の遺伝子を一括して調べ、遺伝子変異を明らかにすることで、患者さん一人一人の体質や病状に合わせた治療を行う医療を「がんゲノム医療」といいますが、現在県西地域では、行える医療施設がありません。そのため、新病院では、がん患者さんに効果のある薬を届けられるように「がんゲノム医療」を推進していきます。
病理診断科は、「がんゲノム医療」に必要な、品質が高く、検査に適切な標本を作る役割を担っていきます。
◆病理診断科部長を紹介!
今年4月に県立がんセンターから異動してきました。
病気の本質を捉え、正確な診断、適切な治療が行われるように診療をコントロールするのが病理部門の役割です。
加えて、新病院では、近年進歩してきた「がんゲノム医療」を下支えする部門として発展したいと考えています。
県西地域の病理部門の要となるように努力し、患者さんの役に立つように努めてまいります。
病理診断科主任部長
横瀬 智之
【WEB ID】P00298
問い合わせ:経営管理課
【電話】0465-34-3175
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