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〔三淵邸甘柑荘〕三淵嘉子が歩んだ軌跡 後編

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神奈川県小田原市

4月から定期公開が始まった三淵邸・甘柑(かんかん)荘(板橋822)は、三淵嘉子(みぶちよしこ)(1914~84年)ゆかりの建物です。
日本初の女性弁護士となった後、経歴を重ねる嘉子と小田原との縁は、この邸宅から始まっています。

終戦を迎えると嘉子は、女性への門戸が閉ざされていた裁判官を目指し、司法省で立法や法改正、家庭裁判所の設立に携わりました。晴れて、裁判官として任用されると、女性初の裁判所判事、裁判所長となり、さまざまな事件を扱っていきました。男女格差を体感してきた嘉子は、女性の社会進出を進めるためには、実績を上げて社会を納得させることが必要だと考え、仕事に奔走したといいます。
昭和54年に退官した後は、旧労働省の諮問機関である男女平等問題専門家会議で座長を務め、雇用における男女平等について調査研究や議論を重ねるなど、後年の男女雇用機会均等法の成立に大きく貢献しました。

《嘉子と小田原》
昭和31年、嘉子は同じく裁判官だった三淵乾太郎(けんたろう)と結婚しました。勤務地が異なることから別居生活が長かった二人。時折、乾太郎の父で初代最高裁判所長官の三淵忠彦が建てた小田原の邸宅を共に訪れ、家族の時間を過ごしました。嘉子は、奥庭に梅やミカンなどの果樹を植え、その成長を楽しんでいたといいます。
その邸宅は現在、三淵邸・甘柑荘として保存されており、NHK連続テレビ小説『虎に翼』の放送を機に、定期公開中です。

◆三淵邸・甘柑荘の周辺を散策小田原まちあるき
日時:7月22日月曜日 午前9時30分~午後0時30分
集合:箱根登山鉄道 箱根板橋駅
コース:箱根板橋駅~松永記念館~甘柑荘~箱根板橋駅
費用:1200円(甘柑荘施設維持寄付金を含む)
定員:20人・申込先着順
申込:小田原ガイド協会【電話】0465-22-8800へ電話で

【WEB ID】P37862

問い合わせ:文化政策課
【電話】0465-33-1707

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