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自治体の皆さまへ

健康教室

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鹿児島県 指宿市

今月のドクター
指宿医師会 永井 志郎(ながいしろう)

■発熱外来からのお願い
新型コロナウイルス感染症の流行が始まってから外来診療が一変しました。それまでは発熱患者さんも他の患者さんと一緒に待合室に座って順番待ちしていました。コロナ流行後は、新型コロナの患者さんがいきなり待合室に入ってくると、他の患者さんに感染する可能性があるので駐車場の車の中で発熱者に待ってもらい、電話で症状の聞き取りなどを行います。待合室での感染拡大を防ぐためです。問診・ウイルスの検査(抗原検査・PCR検査)・結果説明・処方まで駐車場で済ませます。この間、医療スタッフは感染対策のためガウン・マスク・フェイスシールド・手袋などを着用します。医療従事者がコロナ患者になるとその医療機関の診療が続けられなくなる可能性もあるので自分たちへの感染を防ぐためです。
このような工夫をしても感染対策は万全とはいえません。発熱があってもこれまで通りに待合室に座っている患者さんや、熱の出ていないコロナ感染者の方もいます。診療の途中に症状が出て感染者と分かったことや、帰宅後に感染していたことが分かったこともありました。途中で発熱に気付いた場合はすぐに他の患者さんとの距離をとるため別の部屋に誘導します。濃厚接触と思われるスタッフは、感染していないかウイルス検査を数回実施します。
今年5月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが2類相当から5類に移行されました。インフルエンザなどと同じ扱いになり、外出自粛などの規制が緩和され、感染対策は個人に委ねられることになりました。しかし、医療機関や高齢者施設などに立ち入る場合はこれまでと同様の配慮が必要とされています。そのような場所には感染すると重症化しやすい人がいるからです。
医療機関からのお願いです。発熱がなくても咳・鼻水・喉の痛みだけでも新型コロナウイルス感染症かもしれません。ただの風邪だと思っても必ず電話してから受診して下さい。繰り返しになりますが、他の患者さんがいる待合室に、もしも新型コロナウイルスが入り込めば病気を治す場所が病気を広める場所になってしまいます。そんなことにならないように、皆さんのご理解とご協力をお願いします。

問合せ:指宿医師会
【電話】34-2820

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