◆G1014si(ジーイチマルイチヨンエスアイ)
今年は近代的なプラネタリウムがドイツで誕生して100周年という記念の年。市博物館は開館当初からプラネタリウムがあり、来館者に美しい星空を提供してきました。
写真は当館の2代目プラネタリウム投影機、五藤光学研究所製G1014siです。現在のプロジェクト投影機PANDORA(パンドラ)とはずいぶん姿形が違いますね。二球式と呼ばれる、星を映し出す恒星球が南北二つに分かれます。それぞれの先に太陽や月、惑星を映す投影機(惑星棚)が取り付けられたモリソン型と呼ばれる機種で、プラネタリウムと聞くとこの姿を思い浮かべる人がいるかもしれません。機種名のGは五藤光学のイニシャル、1014は対応するドームスクリーンの直径(10~14メートル)、siはspace intelligent(スペースインテリジェント)の略でコンピューターによる自動制御を取り入れた機種であることを示しています。連動調光機能によって自動的に日の入りや日の出の演出ができるようになり、星空を説明する学芸員が操作に忙殺されず、「語り」に集中できるようになりました。
G1014siは平成元年〜22年11月まで、当館で美しい星空を映し出してきました。残念ながら引退する際に惑星棚などの半分がメーカーに引き取られてしまいました。残り半分といくつかの補助投影機を秋期特別展で展示しています。かつての勇姿を思い出しながら、ぜひじっくりとご覧ください。
問い合わせ:博物館
【電話】33-5111
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