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[特集]姉妹都市を提携(1)

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神奈川県平塚市

◆Labas(ラバス)!カウナス
「Labas」はリトアニア語で「こんにちは」です。リトアニア共和国はヨーロッパのバルト3国の最南端に位置します(地図)。同国のカウナス市と平塚市は11月25日(土)に、姉妹都市提携を結びます。カウナス市は世界的に貴重なモダニズム建築のある都市です。一方で、ゴシック様式の建築などを数多く残し、中世の面影のある古都としても知られています。
※地図は本紙をご覧ください。

◆姉妹都市を提携
平塚市は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会での、リトアニア共和国のホストタウンになったことを契機に、同国のカウナス市とさまざまな交流を続けてきました。
今号では、カウナス市の魅力や交流の軌跡などを紹介します。

◆新旧の魅力あふれる
・歴史の深い古都
カウナス市は、国土のほぼ中央に位置しています。面積は157平方キロメートル、人口は約29万7000人(令和4年1月現在)です。1000年以上の歴史があるまちで、旧市街には当時のゴシック建築が数多くあります。
「カウナスは他の都市よりも、歴史が非常に古いまちです。かわいらしく心地の良い、中世にできた旧市街が残っています」と話すのは、駐日リトアニア共和国特命全権大使のオーレリウス・ジーカスさん。カウナス市出身で、同国における日本研究の第一人者です。

・世界遺産に登録
「市民が1番誇りに思っているのが、新市街です」とジーカスさん。新市街にあるヨーロッパでも貴重なカウナス市のモダニズム建築は、今年9月18日に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されたばかりです。
第1・2次世界大戦の間の22年間(1918~1940年)、ポーランドに占領されていたヴィリニュス市に代わって、カウナス市は首都となっていました。新市街は、独立に向けて活気があった時代を象徴する姿を多く残しています。「『復活して新しい未来をつくろう』という、リトアニアらしい、物事を前向きに捉える楽観主義の中、モダニズム建築がたくさん造られました。建築物に込められている、気持ちや雰囲気が誇りです」とカウナス市民としての思いを語ります。

・命のビザ 発給の地
カウナス市を語る上で欠かせないのが、杉原千畝(ちうね)さんの存在。杉原さんは第2次世界大戦初期、ナチス・ドイツの迫害により、ポーランドからリトアニア共和国へ逃れてきたユダヤ人に、自らの判断でビザを発給し、数多くの命を救った外交官です。彼が勤めた日本領事館があったのが、カウナス市でした。
「杉原千畝さんとのエピソードも市民の誇りの一つです」とジーカスさん。「杉原さんの存在もあり、日本とは友好的な関係がずっと続いています。今回新たに平塚市と姉妹都市の提携を結ぶのは、非常に大切な出来事です」と続けます。当時の領事館は現在、杉原さんの功績をたたえる記念館となっています。平成29年には、老朽化が進んでいた記念館を、日本の塗装業者らで構成されるボランティア団体が修繕しました。一員として平塚の職人も参加しました。

◇平塚の熱量が刺激に
カウナス市は、杉原千畝さんの出身地である岐阜県八百津町や、杉原さんが救った人々が上陸した港がある福井県敦賀市など、以前から日本の自治体とさまざまな交流がある都市です。
ジーカスさんは、平塚市は珍しい事例だと話します。「今までの自治体交流の始まりには、歴史などの絆がありました。平塚市との交流の始まりは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のホストタウンになったこと。その縁から、たくさんの交流が生まれていきました。今の関係ができたのは、平塚市の皆さんのおかげです」と感謝を口にします。
特にコロナ禍での交流を見て、平塚市から良い影響を受けていると感じたと言います。実際に会えない期間も、小・中学校の教育交流や文化交流などが、オンラインで続いていました。「全世界との交流が滞る中でも、絶えなかった平塚のエネルギーに、いつも感動していました。その熱量は、私だけでなく、カウナス市にとっても、良い刺激になったと思います」と振り返ります。

・これからへの期待
ジーカスさんは、順調に進んできた教育交流が大学や幼稚園レベルに展開することなど、交流の幅が広がっていくことを期待しています。特に今後は、経済的な交流へも進展していくことを望んでいます。「岐阜県八百津町も平塚市と同じように教育・文化交流から始まり、今では経済交流もできるようになってきました。リトアニア自慢のはちみつを使ったお菓子が開発されるなど、面白い経済交流が進んでいます」と成功例を挙げます。「食に限らず、お互いの魅力的なものを紹介し合ったり、学び合ったりして、経済交流もどんどん進んでいってほしいですね」と未来を見据えます。
「東京2020大会が終わってからも、交流が変わらずに続いていることを本当にうれしく思います。杉原千畝さんの存在がないところでの交流を、平塚市の皆さんのエネルギーが開いてくれました。カウナス市にとって、友好的な自治体である『平塚』の存在を、カウナス市民も分かっていますよ」

●リトアニア共和国
リトアニア共和国は、中世の面影を色濃く残す、まるで物語の舞台のような美しい国です。国旗は上から黄・緑・赤の順で並ぶ三色旗。日本からの距離は8000キロメートルを超え、飛行機を乗り継いで約13~15時間かかります。面積は約6万5000平方キロメートル、人口は約281万1000人(令和3年1月現在)です。

問合せ:文化・交流課
【電話】25-2520

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