◆パワー満ち溢れる ザ・キャビンカンパニー
今回の展覧会を担当する市美術館の安部沙耶香学芸員は「偶然目にした動画での、ダイナミックな制作風景に目が釘付けになったんです」と、その時感じた興奮を思い出しながら話します。ザ・キャビンカンパニーとは何者なのか。衝動に駆られて、彼らのことを調べると、スロバキアの首都ブラチスラバで開かれている絵本原画コンクール『ブラチスラバ世界絵本原画展』の日本代表として、日本巡回展で特集展示されていることを知り、作品を見に足を運んだと言います。
原画だけでなく、生命力を感じる立体作品など、絵本作家の域を超えた幅広い活動を知り、ますます興味が高まったと言う、安部学芸員。より多くの人に知ってもらいたいと考え、展覧会を企画しました。平塚市美術館をスタートし、足利市立美術館・千葉市美術館・大分県立美術館を巡回します。
安部学芸員は「大分県出身の彼らは生まれ育った地域で活動を続けています。自分たちの作品を通して、地元の魅力を全国へ発信することを大事にしています」と語ります。今回、展覧会を巡回する関東3館も、地方の地域に根差した美術館です。「ふるさとに愛着を持ち、個性を発信していく若手アーティストを応援することで、地域から発信する美術の魅力を知ってほしいです」
◆ザ・キャビンカンパニー 大絵本美術展(童堂賛歌)
期間:7月6日(土)~9月1日(日)
活動初期から現在までの絵本原画400点の他、立体造形・映像作品などを紹介します。これまで発表した絵本を読めるコーナーもあります。
会場は序章から始まり、「1章あたまのなかの冒険」「2章オボロ屋敷」「3章アノコロの国」「4章ならばの脱皮」「5章玉虫色の窓」「6章雲とモヌケ」「7章童堂賛歌」から成ります。まるで空間が大きな1冊の絵本になったような仕掛けが満載です。
時間:午前9時30分〜午後5時(入場は4時30分まで)
休館日:月曜休館(7月15日(月)、8月12日(月)は開館し、7月16日(火)、8月13日(火)は休館)
場所:市美術館(西八幡1-3-3)
費用:800円、高校生・大学生500円
◇関連イベント
7月13日(土)・14日(日)はザ・キャビンカンパニーが会場にやってくる!
・絵本読み語り
日時:13日(土)午後1時〜1時45分
場所:ミュージアムホール
定員:120人(当日先着順)
・アーティストトーク
日時:14日(日)午後1時〜1時45分
場所:展示室
持ち物:観覧券
・サイン会
日時:13日(土)・14日(日)午後2時~3時
場所:テーマホール
対象:図録を購入した方
◇図書館ボランティアのおはなし会
日時:7月18日、8月22日の木曜日、午前11時~11時30分
場所:展示室
持ち物:観覧券
◇ギャラリートーク
学芸員が作品を解説します。
日時:7月27日、8月10日の土曜日、午後2時~2時40分
場所:展示室
持ち物:観覧券
◇まちなか展示
(1)ひらしん平塚文化芸術ホール(見附町16-1)…8月19日(月)を除く、8月2日(金)〜22日(木)
(2)市中央図書館(浅間町12-41)…8月5日(月)・13日(火)・19日(月)を除く、8月2日〜22日
◇(同時開催)つながるコレクション+新収蔵品展
期間:9月8日(日)まで
本展は「師弟」「仲間」や、「個人・社会」「人間・自然」、作品同士の共通点などに光を当てます。収蔵作品の新たな魅力を発見し、地域や社会の過去と未来を考えます。
費用:200円、高校生・大学生100円
問い合わせ:美術館
【電話】35-2111
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