◆思いを引き継ぎ、メンバー一新
昨年10月19日、仮装姿の人でにぎわった横内中学校のグラウンド。横内地区の子ども大会「よこうちハロウィーン」が開かれました。「よこハロウオークのスタートです! 先頭のグループから順番に、気を付けていってらっしゃ〜い」。司会を務める高校生ボランティアの合図で、メインイベントが始まりました。
「よこハロウオーク」は、参加者が公民館や若草保育園、平塚湘風高校を巡るスタンプラリー。スタンプをもらえる条件は「ハッピーハロウィーン!」と、あいさつすること。道中、他のグループとすれ違う時も、子どもたちは元気よく、この日の特別なあいさつをしていました。
◇交代後初のイベント
子ども大会を毎年開き続けている横内地区ですが、昨年4月から主催側の体制が変わりました。20年ぶりに地区会長が代わり、メンバーも7割が新しくなりました。横内地区会長の小長井宏純(ひろずみ)さんは、「青少年指導員としても会長としても初めての子ども大会。内容も初の試みだったので、人が集まるかどうか不安でした」と振り返ります。「200人程度を想定していたのですが、300人を超える参加があって驚きました。子どもたちが放課後よく過ごしている公民館に協力をお願いしたのが効果的だったのかもしれませんね」とほほ笑みます。
◇親子で地域とつながる
「今回の子ども大会では、子どもだけでなく保護者も一緒に参加して、地域とつながる機会にしてほしいと考えていました」とテーマを話す小長井さん。「顔を知らないと何かあったときに助けを求めにくいですよね。子どもとの時間を楽しみつつ、地域の人と保護者や、保護者同士が、お互いの顔を知る機会をつくりたかったんです」と加えます。今回、横内こどもサポートネットワークや自治会、体育振興会の他、公民館、小・中学校のPTA、横内地区駐在所など、15団体が模擬店などに協力してくれました。「横内地区の地域のイベントを盛り上げようと連携する体制は、本当に助けになります。今回参加してくれた親子が、今後のイベントに参加したり、各団体の活動に協力したりするきっかけになったらと期待しています」。
◆フォローし合える関係
横内地区青指のメンバーのほとんどは、小・中学生の子どもがいて、現役で仕事もしている世代。今回の子ども大会では、よこハロウオークの時間帯に限り人員を補強するなど、協力してくれる方の負担を減らしました。「青指や地域団体など、多くの方に関わってもらうための工夫です」と小長井さん。「青指のメンバーは共働きの方も多いので、大変さを互いに理解して、フォローしやすい関係にあります。今後もできるところから、少しずつ簡素化していきたいです」と展望を語ります。
◇学校とも手を取り合う
「まず今回の子ども大会は、学校などの理解と協力がなければ実現しませんでした」と会場だった中学校や、当日開かれていた学校祭への訪問を承諾してくれた高校に感謝を語ります。今後は活動していく中で、学校とのつながりも強めていきたいと考える小長井さん。「中学生や高校生は大人よりも近い感覚で、子どもたちと地域をつないでくれる存在なんです。今回も卒業生に会えて子どもたちが喜んでいました」と理由を語ります。
「子どもと保護者が、もっと地域活動に参加しやすくなるように、そして、子どもが成長しながら地域と関わり続けられるように……。これから青指として活動する中で、地域に働き掛けていきたいです」と未来を見据えます。
◆地区を超えて助け合う
昨年10月12日に開かれた青少年指導員の研修会。今回の企画は、港地区の飯島幸子さんと、八幡地区の相原真貴子さんが担当しました。
飯島さんは、「ニュースポーツ体験を今後の活動に生かすとともに、青指同士の親睦を深められるように、研修内容を考えました」と話します。多くが初対面の人の集まりで、限られた時間の中で仲良くなれる内容にしたい、と考えた2人。囲碁のまちや特産品を絡めて、平塚らしさも加えたいと選んだのが、囲碁ボールと、平塚産米「はるみ」を使うアルミ缶での野外炊飯でした。
囲碁ボールでは白熱したグループ戦に、参加者たちが自然と声を掛け合います。打ち解けた後、同じグループで取り組んだ野外炊飯では、初対面とは思えないほど和気あいあいと作業し、炊きたてご飯をほおばる姿がありました。飯島さんは「研修会で自分たちが全力で楽しめたものを、各地区で子どもたちに還元していってほしいですね」とほほ笑みます。
◇情報交換が解決の鍵
休憩時間には、互いの地区の情報を交換する姿がありました。研修会を通して、顔見知りになったり話をしたり、お互いの子ども大会などを見学に行ったり……。子ども大会を中止していた地区が、他地区を参考に、今までとは全く違う形で再開した例もあります。活動歴も職業も世代も幅広い人が集まる青指。さまざまな視点から得られる情報に、2人も助けられているそう。「研修会は各地区がつながれる大切な機会だと思っています。地区内でままならないと思っていたことも、他地区との情報交換で解決策が見つかることも多いんです」と相原さん。「今後も地区を越えた交流の場を大切にして、自分の地区の現状に合った運用などを取り入れていきたいです」と力を込めました。
問い合わせ:青少年課
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