「がん」は、誰でも発症する可能性のある病気ですが、正しい知識や備えによって、いざというときに慌てず落ち着いて正しい行動を起こすことができます。台風や地震などの自然災害に対して備えるように、「がん」に対しても、「防災」の考え方をもって、対策をすることをお勧めします。
皆さんも「がん防災(R)」を、始めてみませんか。
■知る
◆「がん」は、わたしたちほぼ全員に関係のある病気です
◇4人家族のうち誰かががんになる確率は90%以上!?
生涯でがんになる確率は2人に1人
4人家族で誰もがんにならない確率は1/2の4乗≒6%
◇がん患者の3人に1人は現役世代
《有病者の年代》
・現役世代(15から64歳) 29%
・65歳以上 71%
がんは65歳以上の高齢者だけでなく、15から64歳の現役世代にも密接な関わりがあります。
出典:公益財団法人がん研究振興財団「がんの統計2023」
◆がん細胞は、見つかるずっと前から変異し続けています
細胞が変異し始めてから、検査でがんとして見つかる1cmの大きさになるまでが、10から20年程度。ところが、そのがん細胞が2cmの大きさになるのは1から2年と言われ、自覚症状が出るのはその後になります。
がんの種類によって成長スピードに差がありますが、一般的にがん細胞は大きくなるほど成長が速くなる性質があります。
◇普通の細胞が「がん細胞」に変化する過程
《細胞が変異する》
・10から20年 1cm
・1から2年 2cm
自覚症状の出現
だから「早期発見」が重要です!
◎この1から2年の間が、早期に発見できるチャンス!1から2年ごとに定期的にがん検診を受けるのは成長スピードが関係していたんだね
■予防する
◆生活習慣でがんのリスクを下げることができます
◇日本人のためのがん予防法5+1
国立がん研究センターをはじめとする研究グループが日本人を対象としたこれまでの研究を調べた結果、5つの生活習慣に「感染症の検査」を加えた6つの要因が、がん予防にとって重要であることが分かりました。
これら5+1の予防法を実践することで、がんになるリスクを低下させることが可能です。
《確実に効果が期待できるような生活習慣改善法》
・禁煙
・節酒
・食生活の見直し
・適切な運動
・適正体重の維持
・感染症の検査ピロリ菌B型・C型肝炎HPV(ヒトパピローマウイルス)
参考:科学的根拠に基づくがん予防[国立がん研究センターがん情報サービス一般の方へ](ganjoho.jp)
◆がんと生活習慣についてもっと知りたい人へ
今年3月に港南公会堂で開催され、250人以上が参加した健康講話講演会の動画を区ウェブページで公開しています。
大腸がんにならないための生活習慣について知ることができます!
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