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【特集3】いじめに悩んでいるこどもたちがいます

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神奈川県 横浜市都筑区 クリエイティブ・コモンズ

■周りの大人にできることって何だろう
令和5年度の調査によると、横浜市立小中学校(義務教育学校含む)におけるいじめの認知件数は16,174件です。高校生以上のいじめ認知件数も増加しており、令和5年度の件数は過去最多となりました。身近にいるこどもたちがいじめに遭っていることを知ったとき、周りの大人たちはどのような行動ができるのでしょうか。

◆「地域で困っているこどもを見かけたら」
相談できる先に繋ぎましょう
・つづきMYプラザ【電話】914-7171
・よこはま子ども・若者相談室(LINE相談)(本紙二次元コード参照)

横浜市教育総合相談センター
・一般教育相談【電話】624-9414
・こどもの人権110番【電話】0120-007-110

15~39歳対象(ひきこもり等の相談先)
・横浜市青少年相談センター【電話】752-8366
・よこはま北部ユースプラザ【電話】948-5503

実際にいじめに遭っているこどもは、それを大人に見せないようにすることがほとんどです。普段から軽いあいさつ程度でもいいので、コミュニケーションを積み重ねて、安心して話せる場をつくることや気軽に相談できる人が地域にいることが重要です。

◇いじめられているこどもの変化(一例)
・服が破れていたり、汚れたりしている
・あざや、かすり傷がある
・ぼんやりしたり、ふさぎ込んだりしている
・口数が少なくなる、学校や友達の話を避けるようになる
・おどおどしたり、いらいらしたり不安定な精神状態になる

◆安心して話せる場の大切さ
つづきMYプラザ 林田(はやしだ)館長

◇こどもたちにとって、つづきMYプラザ※はどんな場所ですか
安心できる場所というのを一番心がけています。悩んでいるこどもたちは、かえって明るく努めたり、周りに気付かれないようにふるまうことがほとんどです。
“安心できる”とは自分がリラックスしてありのままで、自分の本音を話せる場所。MYプラザもそうだといいなと思っています。

◇安心して話せる場がこどもたちにとってどうして大事なのでしょうか
何かに悩んでいるときに、ひとりで抱えるか、だれかにシェアできるかにはとても大きな差があります。自分の言葉で誰かに話すことがとても大切です。
大人がこどもに寄り添って、理解しようと努めていることが伝えられると、こどもも心を開いて話してくれるようになります。
思い切って話をして、それを大人がちゃんと聞いてあげたら、次も言えるようになります。
話す体験をすると、次もまた悩みを言えるようになる。そのためのきっかけを作っていきたいと思っています。

◇学校や家庭ではなく、地域に話せる場がある強みはなんですか
学校は卒業したらそこで終わりますが、地域は点ではなく、線や面としてずっとそこにあり続けるものです。
いじめを含めて悩んでいるこどもたちが少なくない社会の中で、変わらずあり続けるもの。安心できる顔見知りの大人がいて、何かあったらいつでも戻ってこられる場所、それが地域の強みだと思います。

※都筑多文化・青少年交流プラザ(愛称:つづきMYプラザ)は、「国際交流ラウンジ機能」と、「青少年の地域活動拠点機能」を併せ持つ施設です。
主に、外国人市民への多言語による情報提供や日本語教室の開催、青少年同士あるいは青少年と地域の人とのさまざまな体験や交流の場として利用できます。

◆地域の大人にできること
川和地区 平柳(ひらやなぎ)びおらさん

◇昔と今でこどもを取り巻く環境はどう変わったと思いますか
私のこどもが小さかった20年前と比較して、こどもたちの周りの環境も大きく変わったように感じています。公園でいろいろな学年のこどもたちが一緒になって遊ぶ姿を見る機会も少なくなってきました。習い事や仕事でこどもも大人も毎日忙しく過ごしているように思います。

◇そんな中で、地域の大人にできることはどんなことだと思いますか
お互いに名前を知らなくても、顔見知りで、何かあったときに頼れる存在でありたいと思っています。私は5人のこどもを育てる中で、日中はなるべく庭で作業をしながら、通りすがりのこどもたちに挨拶をして、地域で顔の見える関係を大切にしてきました。
親や学校の先生には相談できないようなことでも、何気なく挨拶をするだけの気軽な関係の大人には言えることだってあるかもしれません。
顔見知りの大人が近くにいてあげること、ひとりじゃないよと伝えてあげられることが、こどもにとっては大切なのだと思います。

◇地域の人たちにとって、こどもたちってどんな存在ですか
こどもにとっても、大人にとってもお互いが地域の“宝”だと思っています。
地域の大人にとってはこどもたちって本当にかわいい存在で、こどもたちにとって地域の大人はいざというときに頼れる存在です。
大人はこどもたちから元気をもらって、こどもは大人との何気ない会話の中でコミュニケーションの取り方を知ります。
学校でも家でもない、サードプレイスとして、こどもたちが明るく元気に育っていけるように、地域で顔の見える関係を大切に続けていきたいです。

問合せ:広報相談係
【電話】948-2223【FAX】948-2228

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