■「東松島市」
昨年度より全国基地協議会の会長を拝命しており、会議に出席の為、宮城県東松島市を訪問した。
東松島市は東日本大震災で市域の約36%が津波の浸水被害を受け、1,100名以上もの方が亡くなり、現在も行方不明の方がいらっしゃる等、甚大な被害を受けた自治体であり、震災復興伝承館も見学させて頂いたが、本当に胸が詰まる思いだった。
この被災経験から、防災への取り組みには危機感や緊迫感を感じさせるものがあり、とりわけ様々な災害を想定した豊富な備蓄物資、更にはその備蓄基地の合理的管理を民間に委託する等、目を見張るものがあった。
横須賀市でも能登半島地震以来、防災予算を増額し加速度を上げて取り組んでいるつもりであったが、まだまだ至らぬ思いを強くし、早速、防災担当者に視察を指示した。基地協議会の日程にも関わらず、図らずも災害に関して大きな収穫を得ることができた。
視察の最後に、54ホールにおよぶパークゴルフ場やバーベキュー場を備えた緑地公園を訪れた。あまりの広さに思わず「こんなに広い平らな土地があって羨ましい」と漏らしてしまったが、「かつては住宅地でしたが、津波で全部流されてしまったので、県に買い上げてもらい整備したものです」との事。自らの無神経な言葉に、心から恥じ入った。
横須賀市長 上地 克明
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