文字サイズ
自治体の皆さまへ

大地震から命を守る(1)

2/19

神奈川県 横須賀市

■災害派遣レポート
◆横須賀市消防局 緊急消防援助隊第二陣 高度救助隊長
須藤裕司(すどうゆうじ)さん

私は、輪島(わじま)市で救助活動に当たりました。宿営地から現場までの道中、土砂崩れの影響で車では通行できない場所があり、そこから先は20キログラムある資材を交代で担ぎながら歩きました。ロープで山肌を降下しなければならない場所もあるなど、その道のりは想像していた以上に過酷でした。
広範囲な土砂崩れの被害があった場所で捜索活動を行ったのですが、重機が入ることができず、倒木を切断しながら人力で土砂をスコップでかき出す作業を行いました。力及ばず、安否不明者の発見には至りませんでしたが、懸命に活動に当たってくれた隊員に感謝しています。

▽生きるための備え
「備え」というと水や食料などの物資を想像しますが、それだけでは十分ではありません。自宅以外にいるときに地震が起きたらどうするか、家族や友人の安否確認の方法はどうするかなど、日頃から話し合い、いざというときにどのように行動するか考えておくこと、これも生きるための備えの一つです。
被災地での活動を通して、「生き延びるための備えを日頃から考えること」が大事だと強く感じました。

◆横須賀市上下水道局技術部 水道施設課
望月慎一(もちづきしんいち)さん

横須賀水道工事協同組合と共に、志賀町(しかまち)で水道管の漏水調査と修理を行いました。不慣れな土地での作業で、雪で埋もれている水道用の小さなマンホールを探すことすら難しく苦労しましたが、被災地の方が最低限の生活を送れるように作業を進めました。
報道のとおり、被災地は断水が続き深刻な水不足が問題です。作業をしていると「遠くから来てくれて本当にありがとう」「やっと水が使えてすごく嬉しい」と、被災地の方と言葉を交わす機会もありました。こんなに感謝されたのは初めての経験でした。

▽災害に備えて、水の確保を
本市では、古くなった水道管を耐震性のある管に取り替えるなど、震災に対する備えを進めていますが、被災地では断水が広範囲に及び、改めて水の確保の必要性を感じました。風呂に水をためて生活用水や火災時の消火用水を確保すること、飲料水や自宅のトイレでも使用できる携帯トイレを備えておくことが重要です。
大地震が発生して断水したときは、応急給水拠点で水を配ります。ふたのついたポリ容器などの給水用品の備えとともに、自宅から応急給水拠点までの経路も確認しておきましょう。

◆横須賀市市長室 危機管理課
石井伸良(いしいのぶよし)さん

私は、志賀町で給水補助とブルーシートなどを配布する支援を行いました。車まで運ぶと「ありがとう」と声をかけてくださり、被災者の皆さんの心の支えとなっていたらいいなと思う半面、言葉にはできない大変さを感じました。
避難所では、介護職のスタッフによる健康観察や、医療チーム主導のラジオ体操が行われていました。体力維持やリフレッシュのために体を動かしたり心のケアをしたりするなど、本市でも活用できる対応を学ぶことができました。

▽日頃の備えと情報入手の重要性
地震が起きた際、身の回りに起こる被害や想定されるリスクを知り、備えについて考えてほしいです。なぜなら、私自身が改めて3日から1週間を生き延びる備え「自助」が必要だと感じたからです。例えば、断水すると自宅のトイレは使えません。携帯トイレを多めに備蓄する大切さを、今回の経験で痛感しました。また、災害情報や安否をどのように確認するのかを周囲と話し合っておくことも大切だと思います。本市ではLINEで防災情報を随時受け取ることができます。情報入手の手段として有効ですので、ぜひ事前に友だち追加をお願いします。

■本市の被災地支援
◆災害義援金の受付
場所:市役所本庁舎、行政センター、役所屋
時間:各施設の開庁時間

能登半島地震で被災された方を支援するため、本市では以下の取り組みを実施しています。一刻でも早い復旧、復興を心からお祈り申し上げます。

◆市職員の派遣
消防部隊、上下水道局職員、危機管理課職員の他、保健師、市民病院の医師・看護師などを派遣しています。

被災地支援の情報は、市HPで随時更新します。

問合せ:危機管理課
【電話】822-8357

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU