■「横須賀美術館」
「建築界のノーベル賞」といわれるプリツカー賞を山本理顕さんが受賞した。
山本氏は、横須賀美術館の設計者であり、自然との調和を意識し、その景観に溶け込むガラスの外壁に囲まれた圧巻の佇たたずまいは、以前から高い評価を受けていた。
思い起こすと、美術館建設の是非は、当時大きな政治問題だった。
市議時代、財政的な見地から、当初は反対の立場だったが、山本氏を訪ね、様さま々ざまな意見交換を行い、積極的に美術館の運営や手法についての提言も行うようになった。
山本氏は、「住民同士の助け合いによる地域社会の創造」という建築哲学を持たれ、私自身の目指す社会と考え方が一致し、意気投合したのだった。
今回の受賞を知り、早速、電話で祝意を伝えたところ、「一番喜んでいるのは、市長だと思った。」と言われ、あの頃の様々な葛藤がこのような形で昇華できた事は、本当に嬉しい。
横須賀市長 上地 克明
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