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健やかえびな

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神奈川県海老名市

■「お酒との上手な付き合い方」
海老名西口こころの診療所 大山泰弘
徒然草に「百薬の長とはいへど、万の病は酒よりこそ起れ」という一節があります。現代語で「〝酒は百薬の長〟というが、多くの病気は酒が原因だ」と訳されます。本当のところはどうでしょうか。
厚生労働省が定めた「健康日本21(第二次)」では、「節度ある適度な飲酒」を純アルコール換算で1日平均20グラム程度とし、この知識の普及を目指しています。純アルコール換算20グラムとは、日本酒で1合程度、ビールで500ミリリットル程度です。この量を飲酒した場合、心筋梗塞・狭心症などの心臓血管疾患、脳梗塞、2型の糖尿病の発症リスクが最も低くなるとされています。これらの病気はかかる人が多く、健康や寿命に与える影響が大きいため、「適度な飲酒量」といわれることになったようです。
しかし、2018年に「The Lancet」という世界で最も権威のある医学雑誌の一つに、これを覆す可能性のある論文が発表されました。論文によると、心筋梗塞などの一部の病気に限れば少量の飲酒は発症リスクを下げるが、その他の病気のリスクを含めて総合的に考えると、アルコールによる特定の疾患のリスク低下の効果は相殺されてしまう。結論としては「飲酒ゼロが最も健康によい」ということです。
ストロング系チューハイの危険なども指摘されるようになりました。健康のためにはできるだけお酒を遠ざけるようにしましょう。

このコーナーは、海老名市医師会が健康をテーマにした情報を提供します。次回は7月15日号に掲載予定。

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