児童虐待事件は、身近なところでも起きています。昨年度に市が受けた児童虐待相談件数は142件でした。「いつも子どもの泣き声が聞こえる」など、違和感に気付いた時は相談窓口に連絡してください。あなたの勇気と行動が児童虐待の早期発見・防止につながります。
■児童虐待とは
児童虐待は、子どもを守り育てるべき立場の親や養育者が、子どもの心や体を傷つける行為です。
「身体的虐待」「性的虐待」「ネグレクト」「心理的虐待」の4つに分類されています。
▽身体的虐待
・殴る、蹴る、たたく
・投げ落とす
・激しく揺さぶる
・熱湯をかける
・溺れさせる
・長時間正座をさせるなど
▽性的虐待
・性的ないたずらをする
・性的な行為を強要する
・性行為を見せる
・性的な写真を撮るなど
▽ネグレクト(養育の怠慢・拒否)
・食事を与えない
・ひどく不潔なままにする
・病気やけがをしても病院に連れて行かない
・自動車や家に置き去りにする
・子どもの意思に反して、学校などに行かせないなど
▽心理的虐待
・子どもの前で夫婦げんかをする
・無視、拒否的な態度をとる
・「生まなければよかった」などと言って、存在を否定する
・どなりつける、暴言で傷つける
・きょうだいを引き合いにしてけなす
・言葉による脅かし、脅迫など
■子どもへの体罰は法律で禁止
令和2年4月に児童虐待防止法が一部改正され、子どもへの体罰や心を傷つける行為が法律で禁止されました。たとえしつけのためだとしても、子どもを〝たたく〟〝どなる〟ことは認められません。「自分もそうされて育ってきた」も通用しません。
■あなたの勇気と一報が必要です
児童虐待は外側からは見えにくく、発見が遅れて重大な結末を招くことがあります。虐待を未然に防ぐためには、情報が必要です。大人のどなり声が聞こえるなど虐待かなと思った時や、子育てが大変そうな家庭があり気になる時は、相談窓口(下表)へ連絡してください。あなたの勇気と一報が子どもの命を救うかもしれません。虐待ではなかったとしても通報が問題になることはありません。個人情報や相談内容などの秘密も固く守られます。
▽相談窓口一覧
■不安やイライラを抱えているあなたへ
・子どもが言うことを聞かなくてイライラする
・ワンオペでパンクしそう
・イヤイヤ期の子どもとの向き合い方がわからない
市こども家庭相談室(上表)では、育児の不安や子どもの発達など、18歳未満のお子さんに関するさまざまな相談にも応じています。不安やイライラを一人で抱える保護者などの当事者はもちろん、家族や同じ地域の人など、当事者以外の方の相談にも対応します。
まずは電話で連絡してください。何ができるかをあなたと一緒に考えます。対面相談も可能です。希望者は予約をしてください。
子育ての一助として、子どもの年代に合わせた接し方を学ぶ「子育て講座」も定期的に開催しています。詳細は、市ホームページをご覧ください。
■オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーンパネル展
「189(いちはやく) 気づいてあげて そのサイン」
オレンジリボンは児童虐待防止活動のシンボルです。キャンペーンをパネルでPRします。
期間:11月1日(金)~14日(木)(閉庁日除く。初日は15時から、最終日は15時まで)
場所:市役所エントランスホール
■「ヤングケアラー」とは
ヤングケアラーとは、家族の介護や日常生活上の世話を過度に行う子ども・若者のことです。
家族のケアを理由に、勉強や進学、部活や友人との遊びなどを諦めてしまうこともあり、本来の「子どもとしての時間」を過ごせなくなってしまいます。
▽ヤングケアラーが日常的にしていること
・幼いきょうだいの世話
・買い物・料理・洗濯などの家事
・家計を支えるための労働
・看病・見守り・トイレの介助など身体的なケア
・日本語が分からない家族のために通訳
・話し相手になる・愚痴を聞くなどの精神的なケア
▽お手伝いとは別物
きょうだいの世話や家事は「お手伝い」と考える人もいるかもしれません。しかし、ヤングケアラーと「お手伝い」は異なります。当事者である子どもが実際に感じている思いを知り、その気持ちを尊重しながら関わる必要があります。
▽LINEで気軽に相談を
ヤングケアラーは自覚がなく、自らSOSを発信しにくいと言われています。市では、ヤングケアラーと保護者の相談をLINEでも受け付けています。元ヤングケアラーが相談に応じます。
▽海老名市ヤングケアラーほっとLINE
日時:(月)~(金)((祝)、年末年始除く)10時~19時(メッセージ送信は24時間可)
問合せ:子育て相談課
【電話】046-235-4825
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