■今月のえび人
佐藤(さとう)よし江(え)さん(国分寺台在住・82歳)
海老名市文化芸術協会初代会長。日本舞踊の師範として弟子の指導にあたっている。好奇心旺盛で、スマホでドラマを見ること、Facebookをチェックすることが日課。
▽伝統文化を地域の子どもたちへ
佐藤さんは大学卒業後、中学校教諭を25年、その後学習塾を開業して25年と、教育の道を歩み続けてきました。パワフルで人のために自己犠牲を厭(いと)わない性格。トラブルを起こしがちな生徒とも真正面からぶつかり合い、心を通わせてきました。「武勇伝ならいくらでもある」と痛快に語り始めます。日本舞踊の指導にも教員の経験が生き、「人生に無駄なことはない」ときっぱり。「堅苦しいと子どもはつまらないですよね。礼を教えるよりも、まずは踊りが楽しいと感じてもらうのが一番」
伝統文化が衰退していることへの危機感から、小学校で日本舞踊の体験教室も行う佐藤さん。琴や茶道、華道など、さまざまな分野と手を組んで、次代の担い手を育てる活動も広げたいと考えています。「今日一日をどう生きたか、日々反すうします。その日、その場を一生懸命やりたい」。目の前の一人一人と丁寧に向き合い、文化伝承の素地作りにまい進します。
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