▼茎ブロッコリー
美味しいものを作りたい 加藤和哉さん
大学時代、農家だった祖父と長い時間を過ごし、「農業っていいな」という気持ちが芽生えました。その時には就農する決心がつかず、一度企業に就職しました。数年後、「やっぱりやりたい!」と思い立ち、就農しました。
夏はズッキーニ、冬は茎ブロッコリーを作っています。農業を始めた年にさまざまな野菜作りに挑戦し、その中で茎ブロッコリーの美味しさに感動しました。茎ブロッコリーは作るのが大変で、コストもかかります。それでも「美味しいものを作りたい」という気持ちが一番なので、作り続けてきました。
農業は難しい。値段や品質など、いろんなことを考えなければ続けられない。市民の皆さんには、身近な場所で新鮮な農産物を手に入れられる良さを感じていただけるとうれしいです。農家とそれ以外の人が、互いの状況を理解し合えるといいですね。
▽主な出荷時期
11月~1月
▽ポイント
私が作る茎ブロッコリーは、甘くてやわらかいです。ゆでてマヨネーズを付けて食べてもいいし、フライパンで蒸し焼きにして、オリーブオイルと塩をかけて食べるのもおすすめです。ハリがあるものを選ぶと新鮮です。
▽取り扱い先
・直売所(上郷4-5-1付近)
・JAさがみ海老名グリーンセンター(7頁参照)
▼ゴマ
貴重な国産ゴマの生産にチャレンジ 大浦岳志さん
50歳を過ぎた頃、勤めていた会社を退職しました。これから何をしようかと考えていたタイミングで、学生時代の友人が三重県でゴマの生産をしていて、うまくいかず困っているという話を聞きました。それがきっかけで私も海老名でゴマの生産にチャレンジしてみようと思いました。
ゴマを育てること自体は難しくないのですが、全ての工程を私一人で作業しており、必要な道具が全て揃そろっているわけではないので手間がかかります。一緒にやる人がいるといいのですが、雇う余裕はないので、一人でできる範囲で続けていきたいですね。今は生のゴマを作っていますが、ゆくゆくは炒(い)ったゴマを販売できるように研究中です。
市場で手に入るゴマは大部分が輸入品で、国産のゴマはほとんどありません。見つけたらぜひ買って試してもらいたいです。
▽主な出荷時期
2月~3月
▽ポイント
貴重な国産のゴマの中でも私が作るゴマはとにかく香りが良いです。生のゴマなので、中火で2~3分炒ってから食べてください。どんな料理にも合いますが、冷奴にかけて食べるのがおすすめです。
▽取り扱い先
えび農マルシェ(6頁参照)など
▼ラズベリー
皆さんに食べてもらえるのがうれしい 川上誠矢さん
中学生の頃、家でイチゴを育てて楽しかったのが始まりで、そこから家の庭や近くの畑を借りてさまざまな農作物を育ててきました。
農業への気持ちはずっと変わらず、大学時代にはオランダとインドネシアに農業留学をしました。オランダではお店にたくさんラズベリーが並んでいるんです。その光景が新鮮で、ラズベリーの栽培に興味が湧きました。日本に戻り、寒冷地での栽培に適しているラズベリーが海老名の気候でも栽培できたため、就農に至りました。
ラズベリーは国産がほとんどないんです。前例が少なく、栽培方法が確立されていないので、日々勉強しながら育てています。自分が作ったラズベリーを食べてもらえることが何よりもうれしく、やりがいになります。現在はオンライン販売のみですが、市民の皆さんに国産ラズベリーを食べてもらえるように、観光農園も始めようと思っています。
▽主な出荷時期
5月~12月上旬
▽ポイント
ラズベリーは抗酸化物質が多く健康に良いとされています。私が作るラズベリーは実がしっかりしていて歯ごたえがあります。そのまま食べたり、ヨーグルトやアイスに入れたりしても美味しいです。
■(一社)海老名市農業支援センター
海老名の農業を将来にわたり継続していくため、行政機関やJAなどと連携し、就農支援や農地の保全・マッチング、地産地消を推進する活動をしています。
法人活動の一環として、遊休農地を活用した農産物の収穫体験イベントを催すほか、農家と市内店舗のマッチング、マルシェイベントの開催などもしています。詳細は、(一社)海老名市農業支援センターホームページまたは同センターインスタグラムをご覧ください。
問合せ:農政課
【電話】046-235-8539
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