中学校給食が提供されるまでに、さまざまな人の支えや思いがあります。給食が必要とされる背景や導入の経緯、中学生やこれから中学生になる子どもたちが食べてみたくなる給食にするために取り組んでいることなどを、中学校給食を担当する学務課に聞きました。
・中学校給食…動画で紹介(二次元コードは本紙参照)
■この時期の豊かな食生活が未来をつくる
・おいしく食べてね!
中学校の3年間は、長い人生の中でも特に心身ともに成長する大切な時です。この時期に望ましい食習慣を確立し、栄養バランスの取れた豊かな食生活を実践することは、日々の健康的な生活の基礎となり、生涯の健康づくりの土台になります。市立中学校では、これまで原則家庭からお弁当を持参していました。しかし近年、共働きなどのライフスタイルの変化による保護者の負担増や、朝食の欠食をはじめとする食生活の課題が顕著になってきたことから中学校給食の導入に至りました。
■デリバリー方式で温かいごはん・汁物を
給食導入にあたり、大規模な施設整備の必要がなく、短時間で配膳などができ、保温性のある運搬容器の使用で温かい主食・汁物の提供が可能なデリバリー方式を採用しました。
中学校給食のコンセプトは「生徒の健やかな成長を考えた栄養が取れること」「国の基準に従った衛生管理のもとに安全・安心な給食を提供すること」「旬の食材や地場産物を積極的に使用した食育・地産地消の推進」です。給食試食会では、「ごはんとスープが温かいのが嬉しい」「たくさんの野菜が使われ、栄養バランスが考えられている給食はありがたい」などの感想がありました。
■さまざまな食文化に触れるきっかけに
給食を食べてみたいと思ってもらうために、魅力ある献立づくりも重要です。クリスマスや節分などの行事食や小学校給食での人気メニューを取り入れる他、リクエスト献立なども考えています。また、給食を通してさまざまな食文化に触れられるよう毎月19日を「食育の日」とし、日本食はもちろん世界の料理も提供していく予定です。従来どおりお弁当の持参も可能ですが、その日の給食のポイントを伝える「ランチタイムニュース」を毎日各クラスに配布し、食に関心を持つきっかけづくりを行っています。
これまで家庭からお弁当へ注がれてきた、たくさんの愛情のバトンを受け継ぎ、真心を込めた給食を提供していきます。
■突撃 鶴が台中の給食Time
生徒の皆さんに給食の感想を聞きました。
「温かいごはんと汁物が食べられ、おいしいです」
好きなメニュー:モチコチキン
・ごはんおかわりしようかな
「同じごはんを食べることで、友達と「おいしいね」と話ができるのが楽しいです」
好きなメニュー:スープ類
・いただきます
「いつもお弁当作りで忙しかった母の負担が少し減ったのが良かったです」
好きなメニュー:大豆とさつま芋のかりんとう
・おいしー
1食あたり:360円(牛乳含む)
これで22品目。中学生に必要な栄養がバランスよく取れます
▽本日のメニュー モチコチキン
茅ヶ崎市がホノルル市・郡との姉妹都市協定を結んだ日を記念して、10月24日はホノルル給食が登場。もち粉でからっと揚げたモチコチキンは、現地に渡った日系人が広めたといわれるハワイの定番料理。姉妹都市の食文化と歴史に触れるきっかけになる、茅ヶ崎ならではのメニューです。
■給食の要 管理栄養士に聞く 献立づくりのひみつ
島野春香(左)、野口汐音(しおん)
・皆さんの献立 考えてます!
献立の作成は、小学校給食から食生活をサポートしてきた市の栄養士チームが引き続き行っています。学校給食摂取基準に定められているエネルギー量は830kcalで、小学生と比較すると大幅に必要量が増えます。身体をつくる大切な時期であり、特にカルシウム・鉄分を満たすメニューを心掛けています。
食中毒予防のためおかずを冷却することが、実は給食をおいしくするひと工夫にもなります。煮ものであれば味がより染み、ほうれん草などの青菜は色鮮やかでおいしく仕上がります。
毎日調理施設に行き、調理や衛生状況などを確認するのも管理栄養士の仕事です。その日の良かったところや改善点を現場の調理師と話し、皆さんを笑顔にする献立づくりに生かしています。
問合せ:学務課
【電話】81-7223
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