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まちの海と人に、より豊かな幸を。ミヅキカマクラプロジェクト。(1)

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神奈川県鎌倉市 クリエイティブ・コモンズ

■ここに、幸あり。
シラスやワカメなど、さまざまな魚介類が水揚げされる鎌倉の海。

それらは私たちの食卓を楽しませてくれるだけでなく、多くの学びやにぎわいをもたらしてくれています。

「ミヅキカマクラプロジェクト」は、そんな”まちのたからもの”を未来へつないでいきます。

鎌倉市は持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取り組みを推進しています。
SDGsの目標
14:海の豊かさを守ろう

問合せ:農水課

■漁業のまち鎌倉
午前4時。真っ暗闇の中、ヘッドライトを頼りに若手漁師の石田さんが漁の準備をしています。ここは鎌倉漁業協同組合の拠点の一つ、材木座海岸。風が少し吹いているこの日、どうやら漁に出るのは石田さんの船だけのよう。材木座や坂ノ下では船を台車に載せ、波や風に逆らいながら浜から人力で出漁しています。そのため、波打ち際の波の高さによっては出漁を諦めることも珍しくないそうです。「よし、行くか!」勢いよく、船を押し出していきました。
台車が残された海岸では、日の出とともに愛犬の散歩をする人やサーファーたちが行き交います。3時間ほどして船が戻ってきました。出航とは逆の順序で船を引き上げていきます。船の中にはカワハギやイセエビなど。休む間もなく魚を活け締めにしていきます。「よりおいしく食べられるように」と石田さん。こうした丁寧で大変な仕事が鎌倉の「海の幸」を支えています。

■マナブ・ツドウ・トル海と人がもたらす「まちの幸」
そんな海の幸を直接買えるのが「漁協の朝市」です。ずらりと並んだ魚介類を前に、こんなにも豊かな漁場が身近に広がっていることに驚く人も少なくありません。
また、市内の学校給食の食材にも使われており、ワカメのみそ汁などは子どもたちに大人気。地元の海の幸を地元で消費する「地産地消」は、食育にもつながっています。
さらに漁業の枠を超えた「幸」を生む取り組みも行われています。鎌倉の漁師と福祉事業者などが連携する「鎌倉海藻ポーク」をはじめ、海岸清掃、お魚教室など、海から「マナブ・ツドウ・トル」の活動は、地元漁師、近隣住民、自治会・町内会、地域活動団体の方々の有志によって支えられています。

■ミヅキカマクラプロジェクト始動
ところで、冒頭のように漁船の出し入れを砂浜から行うのは全国的にもかなり珍しく、漁業の拠点となる施設がないため、鎌倉の漁師たちの大きな負担になっているのです。また、船の出し入れの際に、海で遊ぶ人と接触する危険もはらんでいるため、海岸を訪れる人にとっても他人事ではありません。
そこで市では、鎌倉の水産業を支える「ミヅキカマクラプロジェクト」を立ち上げました。「ミヅキ」という言葉は、鎌倉で古くから行われている覗突(みづき)漁から取っています。
漁業支援施設を整備することで安定的に漁ができるとともに、海を楽しむ皆さんの安全が守られるのはもちろん、浜に置かれている漁船などが集約されて海岸が広々とします。そして、これからもまちに学びやにぎわいをもたらし、たくさんの「幸」が次世代へと受け継がれていきます。
そんなこのまちの漁業を応援するためにも、まずは地の魚介類を味わってみませんか。10月1日の「魚まつり」にぜひお越しください!

■10月1日(日曜日)魚まつり開催!
とき:10時00分から(8時30分ごろから整理券配布予定)
ところ:鎌倉パークホテル駐車場
定置網や刺網で獲れた地魚や、「鎌倉海老」でおなじみのイセエビなど、鮮度抜群の水産物を販売(売り切れ次第終了。荒天・不漁時は中止)。

問い合わせ:鎌倉漁業協同組合
【電話】22-3403

鎌倉・腰越漁業協同組合では「漁協の朝市」をそれぞれ開催しており、毎年10月の鎌倉漁協の朝市は「魚まつり」として盛大に行っています(10月の腰越漁協の朝市は10面参照)。そのほか、鎌倉の水産物が購入できる場所を「朝市マップ」として紹介しています。ぜひご覧ください
・直売所・朝市マップについて

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