新庁舎を建築する事業(新庁舎整備事業)に関して
反対意見・不安・疑問などにお答えします
■(1)市役所の移転はどうなったの?
位置条例が否決されたからもうできないの?
◇A
令和4年(2022)市議会12月定例会で、「鎌倉市役所の位置を定める条例の一部を改正する条例」の提案をしましたが、否決という結果になりました。しかしながら、新庁舎の整備は、災害対策、市民サービスの向上など、市民の皆さんに必要な事業と考えています。
位置条例の制定時期については法律上定められておらず、「建築着工前とするか、建築完了後とするかは、当該市町村の事情によっていずれでもさしつかえないが、建築に必要な財源のみとおしもたたない時期に制定することは適当でない(抜粋)」と行政実例で示されています。このことや裁判例などから、移転先や移転後の本庁舎の概要等を検討したりするために市役所の移転事業に関係する支出をすること自体は問題ないと考えており、今後、位置条例が可決されるよう取り組みを進めているところです。
そして、今まさに位置条例可決に向けた取り組みとして、基本設計に着手するところです。
■(2)設計は進めているの?
◇A
これから基本設計を着手しようとしている段階になります。否決という結果を受けてからこれまで、新庁舎整備の重要性や必要性についての説明や周知に取り組んできました。その中で、より具体的な「新しい市役所」のイメージをお見せすることで、市民の皆さんの理解度や納得感を深められるのではないか、と実感したことから、市議会で可決された予算に従って基本設計に着手することとなり、事業者を選定したところです(3面参照)。
今後、提案内容に関する説明会を実施する予定です。さらに基本設計が完了するまでに、皆さんが参加できるワークショップを受託事業者が開催し、意見を聴きながら基本設計を進めていきます。
皆さんと一緒に「新しい市役所」のイメージを膨らませながら、それを具体化していきます。
■(3)新庁舎整備予定地(旧深沢多目的スポーツ広場)で行っているのは、いったい何の工事ですか?
◇A
令和7年度から本格着手する土地区画整理事業(注)の前に、地中基礎等の残置物の撤去に向けた、掘削による残置物の種別・規模の調査を行いました。今後、この調査結果に基づき、6年度中に地中基礎等の残置物を撤去し、掘削した土の埋め戻しを実施する予定です。なお、新庁舎整備については、これから基本設計に進むため、工事に着手していません。
(注)道路、公園、広場などの公共施設を整備・改善し、宅地の利用増進を図る、面的な整備事業です
■(4)移転する場所は、安全ですか?
◇A
新庁舎の場所は、想定最大規模の大雨による浸水の想定(4)はありますが、新庁舎を整備する時に建物への浸水がないように土地や建物設備を整備します。また、地下階を造る予定もありません。
なお、新庁舎を整備する場所は、防災の専門家に意見を聞いて、全市的な防災拠点としての機能を強化できるエリアとして、整備を進めています。
また、新庁舎においては、電源設備を上層階に設置するなど、万が一、想定を超える災害が発生しても業務が継続できるよう整備する予定です。
◇新庁舎整備予定地における災害リスクの概要
災害リスク概要
(1)液状化
[液状化危険度マップ]
・敷地の一部が「液状化の危険度が高い」と示されている
[地盤調査結果]
・行政施設用地内の泣塔(なきとう)の南側付近の調査地点では、液状化の可能性はないとの判定とされている
(2)土砂災害
[土砂災害特別警戒区域]
・指定なし
[土砂災害警戒区域]
・北東側の角付近の一部が指定されている
[急傾斜地崩壊危険区域]
・指定なし
(3)津波による浸水
・神奈川県津波浸水想定図および鎌倉市津波ハザードマップのいずれも浸水は想定されていない
(4)洪水による浸水
[計画規模降雨(24時間雨量302mm)注1]
・浸水は想定されていない
注1…100年毎に1回発生する周期的な降雨ではなく、1年の間に発生する確率が1/100の降雨
[想定最大規模降雨(24時間雨量632mm)注2]
・敷地の大半で0.5m未満や0.5~3.0m未満(土地区画整理事業による造成後は0~1.0m程度)の浸水が想定されている
注2…1000年毎に1回発生する周期的な降雨ではなく、1年の間に発生する確率が1/1000の降雨
[その他]
・特定都市河川流域注3に指定されている
注3…都市部を流れる河川の浸水被害対策を進める必要がある流域。柏尾川は特定都市河川浸水被害対策法に基づき、神奈川県が平成26年(2014)に指定
(5)内水氾濫による浸水
[雨水出水浸水想定区域注4]
・東側道路付近に0.05~0.30mの浸水が想定されている
注4…想定最大規模降雨により、公共下水道等の排水施設等で雨水を排除できなくなった場合などに浸水が想定される区域のことです。この区域の指定は、内水浸水発生時の円滑かつ迅速な避難を確保し、または浸水を防止することにより被害の軽減を図ることを目的としています(指定年月日:令和5年[2023]7月31日)
■(5)今の市役所の場所はどうなるのですか?
◇A
行政サービス(手続や相談など)、中央図書館、鎌倉生涯学習センターの機能を集約し、民間施設(余剰部分)なども導入・融合することで、市民中心の場を作りたいと考えています。
また、津波から避難できる施設にしたり、地域の防災拠点として整備したりすることで、地域の安全を支えたいと考えています。
・関係施設の構想・計画(市庁舎現在地など)
新庁舎整備事業に関してもっと詳しく知りたい人はこちらをご覧ください
・よくある質問
問合せ:市街地整備課庁舎整備担当
<この記事についてアンケートにご協力ください。>