福井県にはオンリーワンの優れたものづくり技術を持ち、世界一や日本一のシェアを誇る企業がたくさんあります。こうした企業の集積が地域経済の安定と成長を支えています。
また近年、AIやロボット技術などが急速に進化しています。これらを活用して生産性の向上や新サービスの創出を積極的に進めるとともに、様々な分野で価値を生み出す魅力ある産業・企業を増やすことで、福井県の地域経済をさらに飛躍させていきます。
■北陸デジタルものづくりセンター開所
5月21日、坂井市に国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、「産総研」)の日本海側初の拠点となる「北陸デジタルものづくりセンター」が開所しました。
産総研は全国12か所の拠点でそれぞれ異なる研究テーマを掲げており、北陸拠点では「デジタルものづくり」をテーマに設定。デジタルを活用したものづくりの例として、布にセンサーなどを埋め込むスマートテキスタイルや金属3Dプリンターを使った微細で精密な造形物の作製などがあります。これらの研究開発と福井県のものづくり技術が組み合わさることにより、本県の産業の高付加価値化が進みます。
県も、開発された製品の性能を試験するため評価試験装置を工業技術センターに整備するなど、企業の研究開発を応援していきます。
そのほかに、今後需要増加が見込まれる、航空やヘルスケア産業など成長分野への企業の進出を後押ししており、今年度から、産総研との連携による取り組みも支援対象に追加。県内においてさらなる成長産業の創出が期待されます。
■宇宙産業の拠点化に向けて
令和3年3月に県と県内外の企業などが協力して製造した県民衛星「すいせん」が打ちあがりました。衛星からは定期的に画像データが送られてきており、そのデータを森林や河川管理、環境保全、農業や林業など幅広い分野で利活用しています。
次は、令和6年の打上げを目標に、県内企業グループが新たな人工衛星の製造・開発に取り組んでおり、県も支援しています。前回は県外企業が担っていた衛星からのデータ収集・処理などの運用部分も県内企業が行い、衛星製造から運用まで一貫して行うことを目指します。このほか宇宙産業人材育成やセミナーを通じた県内企業の技術支援など様々な取り組みで、福井県の宇宙産業の拠点化を進めます。
■県内企業のDXを加速
これから企業がビジネスを高付加価値化していくにはDXの推進が欠かせません。県ではDXオープンラボで企業への専門家相談受付や経営者向け勉強会の開催などを行っています。また、IT人材養成のためのスクール開校のほか、今年度からは業種別のDX実践研修やプッシュ型でのデジタル導入支援も開始し、県内企業の一層のレベルアップを図ります。
■高付加価値企業の誘致を推進
県では、知事のトップセールスのもと、若者や女性が魅力を感じる付加価値の高い企業の誘致を目指しています。このため、県内への立地企業に対する手厚い優遇制度を設けているほか、現在、新しい県営産業団地の整備を進めており、県内外問わず投資意欲の高い企業に立地を働きかけていきます。
■福井県で生まれた高付加価値製品
県では産学官金が連携して行う研究や製品開発を支援しています。
例:情報発信機能を内蔵した点字ブロック。
近づくとスマートフォンにメッセージが送られ、読み上げ機能などを利用すればイヤホンで音声も聞けます。
イルミネーション機能を持った次世代EV車向け内装材。少ない電力で発光することができ、また、UV(紫外線)光源を使っているため、抗ウイルス(弱い殺菌)効果もあります。
*ほかの製品もHPで紹介しています
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■「実は福井」の技
高付加価値製品の開発を支えるのが県内の優れたものづくり技術を有する企業。
その情報をとりまとめ、冊子やホームページで紹介しています。
▼〔知事メッセージ〕みなさんご一緒に
◇福井県の未来をつくる価値づくり産業を創出します
福井県には高い技術力を持った意欲的な中小企業がたくさんあります。これらの企業の技術力を生かしたイノベーションをしっかりサポートしていきます。また、高付加価値企業の誘致も進め、福井県の産業のさらなる発展を目指します。
知事 杉本達治
お問い合わせ:
産業技術課【電話】0776-20-0538
経営改革課【電話】0776-20-0537
成長産業立地課【電話】0776-20-0375
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