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特集「Fukui Forest Design」を推進

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福井県 クリエイティブ・コモンズ

福井県の森林は、約31万2000haあり、県の面積の約75%を占めます。このうちの約38%は昭和40年代ごろに造林された人工林で、住宅の柱などに利用できるほど大きく育っています。福井県では「大きな林業」と「小さな林業」を組み合わせた取り組みを「Fukui Forest Design」と称して推進し、福井の山林の価値の最大化を図っていきます。

■大きな林業〜ふくい型林業経営モデル〜
傾斜がゆるく林道などから近いなど「大きな林業」が適している場所では、大規模かつ効率的に木の伐採ができる主伐(※)を進めるとともに、再びその場所で木材がとれるよう再造林の実施を推進しています。そのために現在、航空レーザ計測等を利用した林業に適した土地の選定やより効率的に作業ができるよう作業工程等の検証・分析などを行っています。
また、これまでの林業は、森林所有者が伐採などの作業ごとに林業事業者へ委託するのが一般的でしたが、主伐後の再造林や保育作業は長期間の管理やそのための費用が負担となります。このため、県では、所有者が主伐・再造林・保育を一括して事業者と長期契約を締結する「ふくい型林業経営モデル」の構築を進めています。このモデルでは、所有者は最初に必要な作業をまとめて委託するので森林管理の負担がなく、木材の販売収益から再造林や管理費用を除いて所有者に還元されるので、追加で管理費用が発生しないため安心です。現在、県内10か所でモデルの検証をしており、この結果を踏まえてモデルを構築し、来年度の全県展開を目指します。
※一定エリアの木をまとめて伐採する方法。なお、木を間引くように伐採する方法は間伐という。

■小さな林業〜自伐型林業〜
少人数で少しずつ伐採・搬出をする「自伐型林業」。集落に近い山林や傾斜が急な場所でも適しています。大型の機械が不要なため容易に参入しやすく、また、自分の生活スタイルに合わせた働き方ができるため、副業など他にやりたいことをやりながら働く「半林半X」という柔軟な働き方が可能です。福井県ではこうした働き方のPRや移住者向けの支援金の給付などを行い、自伐型林業への参入促進を図っていきます。今年4月には県や市町の支援を受けた自伐型林業従事者により、自伐型林業大学校が全国で初めて開校され、現在34名が学んでいます。また、「半X」についても、伐採した木を使って薪や家具を作るなどの6次産業化の支援も行うなど、自伐型林業事業者として自立できるよう後押しするとともに、こうした活動を広げることで山村地域の活性化を図ります。

■県産材の活用促進
県では10月に福井の木に親しんでもらう「フクモクフェス」を開催。木製遊具やおもちゃで遊べるコーナーなどを設け、たくさんの方に来ていただきました。
また、県産材を使った商品開発など県内企業が新しく県産材利用に取り組む「ウッドチャレンジ」を推進。昨年度には県と関係団体による「ふくいウッドチャレンジ推進ネットワーク」を創設し、普及啓発や県産材利用等への各種相談、提案を実施しています。今後も、県民のみなさんに福井の木の良さを知っていただき、使ってもらえるよう、取り組んでいきます。

■ふくい県産材製品カタログ「hirameki」
県では、オフィスや店舗、住居で福井県産材を使ってもらうため、活用事例や製品などを紹介する「ふくい県産材製品カタログ『hirameki』」を作成・公開しています。WEBでも公開していますので、ぜひご覧ください!

■FUKUI 2024 第47回 全国育樹祭
全国育樹祭は、森を継続して守り育てることの大切さを普及啓発することを目的として、毎年開催されている全国的な緑化行事です。来年の秋には44年ぶりに福井県で開催します。
県内各地で関連イベントを開催しています。県民のみなさんもぜひ参加して、一緒に全国育樹祭を盛り上げていきましょう!
*育樹祭HP、Instagramで情報発信中!ご覧ください

■〔知事メッセージ〕みなさんご一緒に
○福井県の森林の価値を最大化し、林業を盛り上げていきます!
福井県の森林が収穫期を迎えた今、「ふくい型林業経営モデル」と「自伐型林業」の両輪で林業の振興を図り、儲ける・稼げる林業と山村地域の活性化を目指します。
知事 杉本達治

お問い合わせ:
県産材活用課(ふくい型林業経営モデル、県産材活用)【電話】0776-20-0448
森づくり課(自伐型林業)【電話】0776-20-0442

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