特集(2) ふくいの木を生かし、守り続ける

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現在、県内の人工林の約7割が利用期を迎えており、住宅の柱などに利用できるほど大きく育っています。成長した木は、伐って使うことで「伐って、植えて、育て、また伐り植える」というサイクルが進み、豊かな森林を保つことができます。県では、ふくいの木の利用を促すとともに、豊かな森林資源を次世代まで守っていくため、林業の担い手確保・育成を進めています。

■県産材の利用促進
県では、県産材の利用を促進するため、県内企業が県産材利用に取り組む「ウッドチャレンジ」を推進しており、関係団体と協力し、県産材のPRやオフィスの木造・木質化、木製品導入などに関する無料相談を行っています。実際に県産材を使用して木造化などを進める際の経費支援も行っており、これまで銀行や美容室、飲食店などさまざまな施設で利用されています。また、企業だけでなく県民のみなさんの住宅の建築やリフォームにも補助を行っています。
さらに、子どもたちにふくいの木に親しみ、木の良さを知っていただくため、定期的に木とふれあうイベントを開催しています。9月に開催した「フクモクフェス」では、木製遊具や木のおもちゃで遊べるコーナーを設置し、約1万3千人にご参加いただきました。幼稚園や小中学校でも、木のおもちゃ遊びや木工体験ができる機会を設けています。

■林業の担い手確保・育成
福井の豊かな森林は、林業従事者の方々に支えられています。林業従事者は全国的に減少してきており、人材の確保が課題となっています。

▽全国の林業従事者数

総務省「国勢調査」

県では、実際に林業従事者として働く方のインタビューや林業の仕事内容をまとめたガイドブックを発行するほか、UIターン者などを対象に、実際に木の伐採などを体験できる林業体験会を開催し、林業の魅力を知り、体験できる機会を設けています。
さらに、実際に林業を目指す方を対象に、森林・林業に関する知識や技術を学び、現場で即戦力となる人材を育成する「ふくい林業カレッジ」を運営し、これまで受講した約60名が県内で就職しています。
また、林業には、大型の重機を使って広範囲の木をまとめて伐採する「大きな林業」だけでなく、小型の機械を使って少しずつ伐採する「自伐型林業」もあります。「自伐型林業」は、大型の機械が不要なため取り組みやすく、また、自分の生活スタイルに合わせて、副業をやりながら働く「半林半X」という柔軟な働き方ができ、近年全国的に注目されています。
県でも、こうした働き方のPRや移住者向けの支援金の給付などを行い、自伐型林業従事者の確保に取り組んでいます。令和5年4月には、県や福井市の支援を受けた自伐型林業大学校が開校し、卒業生のうち11名が県内で自伐型林業を始めるなど、開校以降、県内の自伐型林業従事者は約2倍にまで増加しました。卒業生は、実際に山の中で間伐や道づくりのほか、狩猟や薪づくりなどを行いながら半林半Xの活動を実践しており、地域の活性化にもつながっています。

■ふくい林業カレッジ　令和7年度研修生募集中!
林業への就業を目指す方必見!林業に関する知識や技術を無料で学ぶことができます。林業に必要な資格も取得できるカリキュラムとなっています!
研修日時：9時～16時(原則土日祝日を除く)
研修期間：長期コース　1年、短期コース　3.5カ月
研修費用：無料
※一部研修受講に伴う自己負担があります
募集締切：令和7年2月14日(金)

■ふくいの木を使おう!
県産材を使った木造建築や家具等の導入に対し、支援を行っています。

■第47回　全国育樹祭を開催しました
全国育樹祭は、継続して森を守り育てることの大切さを普及啓発し、活力ある森林を次の世代につなげていくことを目的として、全国植樹祭を開催したことのある都道府県で開催されています。今年度は「育てよう幸せ芽吹く緑の大地」をテーマに、44年ぶりに福井県で全国育樹祭を開催しました。

○お手入れ行事(一乗谷朝倉氏遺跡)
平成21年の「第60回全国植樹祭」で当時の天皇皇后両陛下がお手植えになられたアカマツとスダジイに、秋篠宮皇嗣同妃両殿下による枝打ち・施肥が行われました。

○式典行事(サンドーム福井)
秋篠宮皇嗣殿下のおことばを賜り、また各種表彰やアトラクションが盛大に行われました。
県内の子どもたちによる大会テーマソングの合唱や和太鼓演奏、チアダンスなどが披露され、大会を盛り上げました。

お問い合わせ：
県産材活用課【電話】0776-20-0449(県産材の利用に関すること)【電話】0776-20-0448(林業カレッジに関すること)
森づくり課【電話】0776-20-0443(自伐型林業に関すること)
森づくり課全国育樹祭室【電話】0776-20-0749