能登半島やスペインでの大洪水など、異常気象が相次いでいます。私も能登の現場を取材してきましたが、地震で地盤が緩んでいる所に降った想定外の豪雨。複合災害の凄まじさに心痛みました。でも決して他人事ではありません。前回からお伝えしている「気候危機を解決するための10の行動」、私にもできることを見つけてアクションを始めましょう。
今すぐにできることは、本紙上図(5)「廃棄食品を減らす」です。実は、世界の温室効果ガス排出量のうち、フードロス関連は8%もあります。科学者たちの分析では、食料廃棄の削減は、温室効果ガス排出量削減の効果が3番目に高い対策といわれています。個人でできることは、「買い物に出かける前に冷蔵庫の中身をチェックする」、「スーパーでは手前の賞味期限が近いものから買う」、「食べられる量だけ購入・注文する」、「家で出た生ゴミをコンポストなどで堆肥に変える」など色々ありますよ。
(3)「野菜をもっと多く食べる」も有効な対策です。特に牛肉の生産には、膨大な環境負荷がかかっていて、日本の場合、輸入に頼る大豆やトウモロコシなどの飼料は、森林を切り開いて作られています。牛肉1kgを生産するのに、排出するCO2は飼料生産や輸送、排せつ物処理から発生する分も含めて20kg以上です。ちなみに、豚肉1kgだと8kg、鶏肉1kgだと4kgの排出です。ですからお肉は種類も考え、できるだけ国産のものを選びましょう。大豆で作られた代替肉を含め、野菜を食べる量を増やしましょう。例えば、週に1回お肉を食べない日を決めるのもいいですね。できる範囲でいいので、野菜中心の食生活を心がけましょう。健康にも良いので一石二鳥ですよ。
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