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ふさるとを訪ねて~地域文化を掘り起こそう~(63)

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福井県勝山市

■勝山精華女学校
市史編纂室 山田 雄造

今回は戦前に創立された勝山精華女学校(後 南高校)を紹介します。当校は勝山機業兄弟合資会社社長荒井由松により設立された学校です。働きながら学べる学校をつくり、工場で働く子供たちに中学校程度の学問を身につけさせてやりたい。こうした彼の強い思いから設立されました。
他県の学校などを参考に昭和12年(1937)から基本計画案等が練り上げられました。原則は修業年限5年、仕事と勉強を午前午後の二部交代で行うなどでした。しかし7月7日から始まった日中戦争で中断を余儀なくされたため、本格的な動きは同16年から始められます。以下新聞記事を中心にその設立にいたる経緯をたどっていきます。
昭和16年12月22日付で県知事から私立女学校設立の認可が出た。申請によると定員は千名とし、開校は明春4月1日が予定されている。翌年3月30日付で文部省の認可が出され、履修科目は一般女学校と同様で団体訓練に主力をそそぐとしている。願書受付は4月20日迄、募集人員150名、考査会場は勝山精華女学校と福井市立高女で日を変えて行われ、入学式は5月5日に行われた。機業さんが経営する学校などと揶揄されたが、工場とは関係なく独立の文部省高等女学校令による五年制の私立高女であった。授業料年額33円、寄宿舎経費月額約12円など年額約178円で、教科書は貸与と非常に恵まれていた。
私立精華女学校は設備も整い入学者も増えたことから、高等女学校昇格を申請し18年4月7日新制の中等学校令による一般中等学校として、新第三学年から私立勝山高等女学校として新たに発足することになった。

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