■在宅での管理が重要な心不全
福井勝山総合病院
循環器内科
江守 裕子
高齢化社会が訪れ、現在心不全パンデミックと言われるぐらい爆発的に増加している病気が心不全です。
心不全はすべての病気の終末像と言われています。癌より予後が悪いと言われ、寛解、増悪を繰り返しながら徐々に全身状態が悪くなり寝たきりになってしまう病気なのです。どの患者様からも「先生、ピンピンコロリでお願いします」と言われますが、人生そんなに甘くない。そうなるためにはやはり日頃の心構えが必要です。とりわけ心不全に関しては完治となるのはなかなか難しく、うまくこの病気と付き合っていかなくてはなりません。そのためには、毎日の日常生活で気を付けていってほしいことがいくつかあります。
しかし、皆さんの日常生活は目まぐるしく、医療従事者ではない人たちがしっかりそのことに取り組むことは難しいと思われます。そこで、役立つのが訪問看護師であり、訪問診療であります。
心不全は私たち医療従事者がその患者様の日常生活や家庭環境を把握することで増悪を防ぐことができるのです。一人で頑張るのではなく、私たち医療従事者とともに頑張るためにもどうしたらいいか?今回開催の市民公開講座でこの問題について一緒に考えてみましょう。
医療従事者である私たちは、常に患者様に寄り添う立場になるよう努力しておりますのでぜひこの機会に参加してください。
■第5回 奥越市民公開講座「住み慣れた場所で安心して暮らすために~家族で支えよう心不全~」
日時:3月16日(土) 午後1時30分~3時30分
場所:市民会館大ホール
(1)講演会
・「心不全と在宅医療について」…循環器内科主任部長 江守 裕子
・「心不全と上手に付き合うには~生活と運動のこつ~」…理学療法士 坪田 一輝
・「在宅での訪問看護について」…訪問看護師長 堂下 広美
(2)なんでも相談
問合せ:JCHO福井 勝山総合病院
【電話】88-0350
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