(4)勝山DMOの取り組み紹介
勝山DMOは、後継者不足や産業の衰退など地域の課題解決に向けて、地域の魅力を引き出し、新たな付加価値を創出することにより、観光客や外部からの投資を惹きつけ、地域経済の活性化を図るため様々な事業に取り組んでいます。
(I)観光PR
勝山市域への観光客を増やすため、東京、大阪、名古屋など大都市圏で行われる商談会に積極的に参加しています。有名な観光施設だけでなく、隠れた観光スポットやご当地グルメなど、勝山の魅力をより多くの人に認知してもらえるよう、積極的な情報発信を行っています。
本多 啓介(ほんだ けいすけ)さん
(勝山DMO)
これまで26回の商談会・出向宣伝に参加し、のべ203事業者と商談してきました。北陸新幹線延伸後、注目が集まっていると感じています。多くのお客さまを送客してもらえるよう旅行会社とのコミュニケーションを密にしていきます。
(II)商品開発
◇オリジナル フクイラプトルのぬいぐるみ
勝山を訪れた観光客がより多くのお金を地域で消費してもらえるように商品開発も積極的に行っています。地元の食材を使ったお菓子や地元の事業者が製造したお土産物などを道の駅やジオターミナルで販売し、地域内でお金が循環できる仕組みづくりに取り組んでいます。
(III)妙金ナスプロジェクト
◇身がしまり、味がおいしい 妙金ナス
勝山の伝統野菜「妙金ナス」。荒土町妙金島地区の農家6戸程度で栽培されていますが、生産者は高齢化が進み、将来的な栽培が危機に瀕しています。道の駅恐竜渓谷かつやまでは、生産者を支援するため妙金ナスの全量を買い取り、地場野菜コーナーでの販売、カフェ・レストランでは「妙金ナスの麻婆丼」の提供、市内事業者への斡旋販売などを行い、生産者を支援し伝統野菜の継承に取り組んでいます。
齊藤 輝夫(さいとう てるお)さん
(荒土町妙金島)
昨年から道の駅で販売をはじめました。駅長も協力的で、ナスの販売量も増えてありがたいです。
(IV)e-bikeレンタル
◇快適サイクリング
えちぜん鉄道で勝山に訪れる観光客が市内観光地を周遊するうえでの二次交通の課題解決に向けて始めた「e-bikeレンタル」。
レンタルのみのプランと観光施設の入館料などとレンタルをセットにしたプランを用意し、市内の観光施設への誘客、滞在時間の延長に取り組んでいます。
(V)勝山工(こ)ふ房(ぼう)
◇勝山工ふ房オリジナル商品
勝山の基幹産業である繊維産業。地元の事業者は、取引先の企業に対し商品を販売する事業が中心で、消費者に「勝山のものづくり」の高い技術力や魅力的な商品などが認知されにくいという課題がありました。勝山DMOでは、消費者に直接商品を届け「勝山のものづくり」をブランドとして確立できるよう生産・販売・展開していくためのプラットフォームを立ち上げ、繊維産業やその他産業への波及・発展を目指しています。
織田 研吾(おりた けんご)さん
((株)ラコーム 代表取締役)
「勝山工ふ房」オリジナル商品の第1弾であるワークパンツ「こふパン」とサコッシュ「こふポケット」の開発は、自社の企画力を成長させられるきっかけになりました。勝山工ふ房はものづくりのプラットフォームやコミュニティとして、また勝山で開発された商品を取り扱うセレクトショップとして、「勝山のものづくり」の可能性を広げていく取り組みであると感じています。勝山工ふ房に参加し、自社製品を開発・販売していくことで、勝山の一つのアイテムになればと、社員一同頑張っています。
(VI)越前大仏「雲海特別観覧プラン」
◇まだ見ぬ魅惑の世界へ
圧倒的なスケールと荘厳な雰囲気がSNSを通じて話題を呼び、外国人を始め注目を集めている越前大仏。越前大仏を目的に勝山市を訪れる観光客が増加している中で、観光拠点として更なる付加価値を付けるため、人工雲海演出に取り組み、インバウンド誘致と観光消費単価の向上を目指しています。
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