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ふさるとを訪ねて~地域文化を掘り起こそう~(62)

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福井県勝山市

市史編纂室 山田 雄造

■勝山高校 その二 勝山高校・勝山中学の焼失と復興
昭和26年(1951)8月25日午後7時20分頃、中学校家事室から出火した火は、連日の炎天に乾き切った校舎をたちまちのうちにのみこみ、9時20分頃ようやく鎮火した。23年に開校したばかりの県立勝山高等学校(元勝山成器男子校校舎)1117坪と、新築落成直前の勝山中学校1316坪はその大半を焼失した。
勝山町議会は同日夜半にきゅうきょ全議員を集め、新学期を目前に控えた両校の授業措置と復興対策について協議した。そして以下のような事項が決定された。一、焼け残った校舎と西校及び南校の両小学校を臨時に使用し、中学・高校の生徒たちの授業に支障がでないようにすること。一、別の場所に敷地を求めかつ両校舎を分離して建設すること。一、学校近辺の水路網を完備すること。以上3つを緊急決議した。
南小学校と新制中学校新築に着手してきた4ケ年余の苦心と努力、落成直前の災厄に町民は呆然自失の状態であった。とはいえとにかく勝山中学校の校舎の新築と、勝高の復興を急がなければならなかった。「福井県立勝山高等学校復興促進協議会」が発足し、諸問題に解決に当たることになった。
翌年3月、敷地は現在の勝高のある長山公園南側1万坪に決定、5月から校地の整地、新校舎の建設が始まった。28年5月31日竣工、6月24日新校舎への引越作業が行われた。この間、大野高校生による焼失見舞金募金運動が行われ町民を感激させた。勝高生は寺子屋授業でがんばった。

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