南越前町地域おこしNEWS.

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【05　南越前町の風景からの学び】
地域おこし協力隊田上が活動を通して、出会い採集した南越前町の風景を紹介します。

○「こけ目になる」とまちが違って見えてくる
8月27日(日)に河野地区で行ったまち歩きには、18名の方が参加しました。今回は、まちを見て歩くのではなく、まちで苔(こけ)を観察する「こけ歩き」を行いました。講師は今庄にお住まいの苔好きの住民さんです。
苔を見て歩いた場所は右近家周辺です。勝山市の平泉寺のように一面びっしりと苔が生えている場所はありません。あるのは私たちの身の回りにある普通の風景ですが、よく探すと苔があちらこちらに見つかります。側溝のふちのような地味な場所にも生えていたり、塀の模様だと思っていたものが苔であったり。一度見つけるとどんどん見つけるのが上手くなり、みなさん夢中でルーペを持って覗き込んで様々な苔を観察していました。苔好きの間ではこの状態を「こけ目になる」と言うそうです。
見つけた苔の中にはカラカラに乾燥しきっているものもありますが、それでも苔は生きています。不思議な生態です。スプレーで水を吹きかけると乾燥して茶色になっていたのが、鮮やかな緑色に戻ります。乾燥しても生き抜ける生態だからこそ、いろいろな場所に苔は生息することができるのです。
とても地味で、存在しているにもかかわらず普段は見落としがちな苔を通して、参加した皆さんに「観る」ことの面白さを発見していただけたのではないかと思います。何も特別なもののない身の回りの風景も、視点を変えることで新しい見え方があるのだと強く実感できた「こけ歩き」になりました。

問合せ：観光まちづくり課
【電話】0778-47-8013