平安時代、紫式部が父・藤原為時(ふじわらのためとき)に付き添い越前国府へ向かったルートには南越前町内も含まれるとされています。今回は、国名勝「おくのほそ道の風景地」に指定された旧北陸道である湯尾峠を紹介します。
湯尾峠は現在、湯尾方面から頂上まで至る石段と石垣、茶屋跡が残されています。江戸時代には疱瘡除けの御利益を有す孫嫡子(まごじゃくし)神社とそのお守りを配布する4軒の茶屋がありました。俳人・松尾芭蕉は、この峠について「月に名を 包みかねてや いもの神」と詠んでいます(いも…疱瘡)。明治時代には、明治11(1878)年に明治天皇が茶屋で御小休をとっています。
一見、紫式部と無関係のように見えますが、平成8(1996)年に旧武生市(現在の越前市)などが再現した「越前国司下向の旅」では、紫式部が通った道として、湯尾峠もルートの1つとして採用されました。
9月29日(日)に開催する、南越前町「紫式部ゆかりの地」PRイベントの第1部『紫式部ゆかりの地巡りバスツアー』では湯尾峠も巡りますので、ふるってご参加ください!
■南越前町「紫式部ゆかりの地」PRイベントの詳細が決定しました!
開催日:9月29日(日)
開催地:今庄住民センター(集合場所および講演会・講談会会場)
○第1部 紫式部ゆかりの地巡りバスツアー
時間:午前8時45分~午前10時45分
行程:今庄住民センター⇒湯尾峠⇒たこの呼び坂⇒山中峠⇒鹿蒜神社
○第2部 後藤ひろみ氏 講演会
演題:紫式部と南越前町その人生とつながりをたどる
時間:午前11時~午後0時
プロフィール:
2010年に「ふくい歴女の会」を結成。2014年には福井県立歴史博物館内に「ときめぐる、カフヱー。」をオープン。コミック版日本の歴史「紫式部」などの原作を担当し、多くのシンポジウムなどにパネリストとして出演。昨年8月、県内の歴史を新たな観光資源として発信する「県歴史コーディネーター」に就任。
○第3部 講談師 四代目玉田玉秀斎 講談会
演題:紫式部が見た越前
時間:午後1時30分~午後3時
プロフィール:
幕末、京都を拠点に活躍した神道講釈師・玉田永教の流れを汲む玉田家の四代目。玉田家は『猿飛佐助』『霧隠才蔵』『真田十勇士』『菅原天神記』『安倍晴明伝』などを世に広めた一門。当代・玉秀斎はロータリー交換留学生としてスウェーデンに留学中、逆に日本に興味を持ち、2001年、四代目・旭堂南陵へ入門。2016年、四代目・玉秀斎を襲名。現在、三重大学大学院にて忍者を研究中。
参加費:無料
申込方法:教育委員会事務局へお電話にてお申し込みください。
申込締切:9月13日(金)
問合せ:教育委員会事務局
【電話】0778-47-8005
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