◆第133回敦賀市原子力発電所懇談会を開催しました
11月16日に第133回敦賀市原子力発電所懇談会を開催し、日本原子力研究開発機構(原子力機構)の「高速増殖原型炉もんじゅ」の廃止措置状況及び新試験研究炉建設候補地を視察するとともに、意見交換を行いました。
委員からは、廃止措置で発生する放射性廃棄物の処理処分について質問があり、原子力機構からは「核燃料はもんじゅから搬出して海外で再処理する方針としており、それ以外の低レベル放射性廃棄物は、放射性物質の濃度を測定し、レベルに応じて処分する」との回答がありました。また、新試験研究炉に関し、建設候補地の地盤等の安全性について質問があり、原子力機構からは、「現在候補地は3か所あるが、ボーリング調査等を行い、総合的に判断していく」との回答がありました。
市長は、「廃止措置や新試験研究炉を進めていくうえで市民とのコミュニケーションは非常に大事であり、会議での意見を反映してほしい。また、作業にあたっては安全第一で取り組んでいただきたい」などの意見を述べました。
※敦賀市原子力発電所懇談会とは
原子力発電所に関する諸課題について市民から意見を聞く場として、昭和55年から開催しています。市長を座長に、市内各種団体の代表者などが委員となっています。
◆もんじゅの廃止措置状況について
もんじゅの廃止措置は4段階の期間に分けて実施しており、2018年度から作業を開始し、2047年度に完了する予定です。2022年10月に原子炉容器及び炉外燃料貯蔵槽に保管されていた530体の燃料体すべての取出しを終え、燃料体取出し期間としていた廃止措置第1段階の作業を完了しています。
2023年度からは解体準備期間となる廃止措置第2段階として、6月から原子炉容器内にあるしゃへい体等取出し作業、7月から水・蒸気系等発電設備の解体撤去を開始しています。また、第2段階の後半にはナトリウムの搬出を行う予定をしており、2031年度を完了時期としています。
※しゃへい体等とは次の4つを総称したものです。
(1)中性子しゃへい体…運転時に燃料で発生する中性子を原子炉外へ出にくくする役割がある
(2)制御棒集合体…主にホウ素でできており、原子炉の起動や停止といった制御に使われる
(3)中性子源集合体…原子炉を起動させるときの中性子源(火種)として使われる
(4)模擬燃料体…第1段階で取り出した燃料体と入れ替えで挿入した形だけ燃料体に合わせたもの
問合せ:原子力安全対策課
【電話】22-8113
<この記事についてアンケートにご協力ください。>