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在宅医療・在宅介護情報誌「支えあい」つるがで暮らそう vol.18

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福井県敦賀市

■悔いのない人生のために~私の望み~
自分らしく悔いのない人生を送るために、自分の望みを大切な人に伝えていますか。
大切なことは何かを前もって考え、それを信頼できる人に伝える、繰り返し話し合う人生会議(アドバンス・ケア・プラニング:ACP)という取り組みがあります。
もしもの時は、いつ来るかわかりません。その時に備えて、ご自身の思いを家族や大切な人と話し合ってみませんか?

▽市内に住むAさん夫婦(80歳代)の話
Aさん:「要支援2」で介護サービス利用中。自宅にて療養生活を送る。
Aさん妻:入退院を経験する中で、自分の思いや家のことを別居家族に伝えたいと思っている。

介護保険サービスを利用して元気に生活できているが、意思疎通ができない状態は「いずれやってくる」ではなく、「いつ起きても不思議ではない」と自覚する年齢になってきました。元気なうちに自分のことを家族に伝えておきたいです。
親族との別れや自分達の急な入院を経験し、どうすれば「自分らしく」そして家族にあまり迷惑をかけずに平穏に余生を送ることができるか、と考えることが増えました。

担当ケアマネジャーより、「あんしん連携ファイル」の活用を勧められ、Aさんご夫婦は、ご自身のことや大切にしていること、家族に伝えておきたいことをファイルに記しました。

▽「あんしん連携ファイル」を記入してみて…
・文字も読みやすくて内容も分かりやすいね。
・医療用語も解説してあるから、難しくなかった。
・自分の思いは、何年か経つと変わるだろうから、3回目まで記入できるのはありがたいね。

▽「あんしん連携ファイル」
医療や介護が必要になる時や「もしもの時」に備えて、ご自身の意思や希望を信頼できる人や医療・介護関係者とともに、繰り返し話し合い共有するために役立てるもの
記入内容
・基本情報(既往歴や介護認定の有無、かかりつけ医)
・家族や関係機関への連絡先
・自分が大切にしていること、信頼できる人と話し合ったこと
・自分の意思が伝えられなくなった時の医療やケアの思い

▽「あんしん連携ファイル」をこれから活用する方へ
自分の今後のことを家族に伝えておきたいと思う時期がこないと、関心がもてなかったと思います。家族に、伝えておく(記しておく)ことで、「もしもの時」に家族や周囲の人たちが、迷わず困らず自分の意思を尊重してくれます。周囲に迷惑をかけたくない、という自分たちの思いを救ってくれるファイルだと思います。

▽元気なうちに「もしもの時」を考えましょう
Aさん夫婦のように、家族で話し合うきっかけにもなる「あんしん連携ファイル」は、記してからも大事な役目を発揮します。ファイルの保管場所を決めていただき、家族や支援者と共有してください。自分らしく、望みどおりの人生のため、元気なうちに「もしもの時」を考えましょう!

■地域の医療・介護の関係者が集まる多職種連携研修会の様子を紹介!
10月8日(火)に、改訂版冊子として生まれ変わった「あんしん連携ファイル」のさらなる活用、啓発を目指し、市内の在宅医療・介護関係者の方々を対象とした研修会を開催しました。市内からは、127人が参加し、活発な意見が交わされました。
研修会では、自分らしい最期を迎えるための絵本「サイ五郎さんちの人生会議」の体験型カードを使って、「あなたの大切にしていること」、「好きな人(もの)、信頼する人」など自分自身の振り返りを行いました。その後、あんしん連携ファイルの活用に向けて、「難しい」と感じることや解決方法について意見交換が行われました。中には、ファイル活用の勧め方について「相手としっかりした信頼関係を築いていないと、相手から『もしもの時』の話は引き出しにくい」といったものなどがあり、「まずは、多くの方にあんしん連携ファイルを知ってもらうことが重要」との意見が出ていました。

▽あんしん連携ファイルの配布場所・問い合わせ先は、地域包括支援センターまで
地域包括支援センター「長寿」〔市役所長寿健康課(11番窓口)〕【電話】22-8181(はいはい)
地域包括支援センター「あいあい」〔担当地域:粟野地区以外〕【電話】22-7272(なになに)
地域包括支援センター「なごみ」〔担当地域:粟野地区〕【電話】21-7530(なごみ)

過去に発行したものは市HPや本紙二次元コードよりご覧ください。
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問合せ:長寿健康課
【電話】22-8181

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