今月のテーマ「鉄道」
■『踏切の世界』
chokky著(山と渓谷社)
道路交通の邪魔者にされがちな踏切。しかし、よく見ると「世の中に同じ踏切は二つとない!」というほど、形状、音、立地など設置場所に合わせて適切な部品が使われており、全てが個性的だ。
鉄道愛好家の著者が、全国の特徴的な踏切をユニークに紹介しており、県内では福井鉄道、えちぜん鉄道の面白い踏切が掲載されている。散歩や車で電車が通り過ぎるのを待っているとき、今まで見過ごしていた踏切をじっくり観察してみるのも面白いかもしれない。
■『読鉄全書』
池内紀、松本典久編(東京書籍)
本書は、「乗鉄(のりてつ)」「撮鉄(とりてつ)」といった鉄道愛好家の呼称に倣い、鉄道について書かれた文章の愛好家を「読鉄(よみてつ)」と呼称、鉄道や鉄道旅行についてのさまざまな作品を集めたものである。
芥川龍之介、内田百閒(ひやつけん)などの明治の文豪から、五木寛之、沢木耕太郎などの現役作家まで、41人の作品を収録。鉄道が明治から平成まで、人々の生活・人生と共にあったことがうかがえる。時代や距離を越えて鉄道旅行を追体験できる1冊。
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