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美浜発電所の状況について(2)

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福井県美浜町

■高速増殖原型炉もんじゅの廃止措置について
高速増殖原型炉もんじゅは、高速増殖炉の実用化に向けた技術基盤の確立や信頼性の実証を目的に建設されました。
平成6年4月に初臨界、平成7年8月に初送電を果たしましたが、同年12月に発生した2次系ナトリウム漏えい事故等により長期間運転を停止していました。
その後、平成28年12月に開催された原子力関係閣僚会議において、もんじゅを廃止する方針が決定され、平成30年4月から廃止措置が進められています。
もんじゅの廃止措置は4段階の期間に分けて実施し、令和29年度に完了する予定となっています。

◇高速増殖炉の仕組み
高速増殖炉は、冷却材にナトリウムを使用しており、中性子の速度を落とさず、速度の速い中性子で核分裂連鎖反応を起こすことができます。速度の速い中性子で核分裂をさせる方が、核分裂で発生する中性子の数が多いという性質があります。
この性質を利用して、高速増殖炉ではプルトニウムを燃料に発電を行いながら、余剰中性子を核分裂しにくいウラン238に吸収させ、発電で消費した以上に燃料として使えるプルトニウム239をつくり出す(増殖する)ことができます。
出典:日本原子力文化財団原子力総合パンフレット
※詳しくは本紙をご覧ください。

■廃止措置の進捗状況について
もんじゅでは、平成30年から令和4年の5年間を第1段階の「燃料体取出し期間」とし、廃止措置開始時に原子炉容器及び炉外燃料貯蔵槽に保管されていたすべての燃料体(530体)の移送が完了しています。

◇第1段階(燃料体取出し期間)における燃料体取出し作業の工程(実績)

※点線は、燃料体の取出し作業の流れを表します。なお、燃料体の取出し作業に影響を与えない設備の点検については並行して実施しています。

◇第2段階(解体準備期間)における作業の工程(予定)
令和5年度からは、第2段階の「解体準備期間」に移行し、ナトリウム機器の解体準備や水・蒸気系等発電設備の解体撤去等が実施される予定です。

6月2日から第2段階の本格的な作業に着手しており、炉心等に残る中性子しゃへい体や模擬燃料体等、計599体を[図1](※本紙参照)と同様の手順で燃料池へ移送する作業が進められています。7月からは、タービン建物内の発電機や高圧給水加熱器等、発電設備の解体撤去が進められる予定です。

■ナトリウムの搬出について
もんじゅの冷却材として使用されていたナトリウムは、英国事業者に引き渡すこととしています。
4月には、日本原子力研究開発機構と英国のキャベンディッシュ社との間で、ナトリウム処理施設の整備やナトリウム処理等の基本的な枠組みに関する契約が締結されています。
今後の具体的な作業は、当該契約に基づき、ナトリウム処理施設の整備やナトリウム処理施設の解体等の状況に応じて進められます。

ナトリウム処理に係る工程イメージ

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