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美浜発電所の状況について

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福井県美浜町

美浜1号機:廃止措置中(平成29年4月19日~)
美浜2号機:廃止措置中(平成29年4月19日~)
美浜3号機:停止中(令和6年10月15日~)

■美浜発電所3号機の原子炉を手動停止
10月5日、定格熱出力一定運転中の美浜3号機において、巡視点検中の運転員が、1次冷却水クーラ(※1)の海水系統戻り母管(※2)3系統(A、B、C)のうち、C系統母管の2箇所に塩の析出があることを確認しました。
その後、10日に当該配管の肉厚を測定したところ、直径約3mmと約6mmの微小な穴が見つかり、その周辺に配管の減肉が確認されました。このため、関西電力(株)は15日に美浜3号機を停止し、原因調査を行っています。
なお、今回の事象が発生した箇所については、1次冷却材ポンプ等の機器の冷却水と熱交換する海水系統であり、放射性物質を含む系統ではないことから、環境への放射能影響はありません。
本事象の報告を受け戸嶋町長は、関西電力に対して原因調査の徹底を指示するとともに、速やかに再発防止対策を講じ、社内でしっかりと水平展開するよう求めました。
町としては、引き続き、事業者の対応を確認してまいります。
※1 1次系のポンプやモーター等で発生した熱を除去するための冷却水を海水により冷却する機器微小な穴
※2 1次冷却水クーラ出口から海水を海へ放出する配管
※事象発生個所は本紙をご覧ください。

■第221回美浜町原子力環境安全監視委員会を開催
10月3日に、第221回美浜町原子力環境安全監視委員会を町役場で開催しました。
今回の委員会では、事務局から、発電所の周辺環境への影響等に関する福井県原子力環境安全管理協議会の報告内容を説明しました。
その後、関西電力(株)から美浜発電所の状況や使用済燃料乾式貯蔵施設の設置に係る国への申請状況、青森県六ケ所村の再処理工場の竣工延期に伴う使用済燃料対策ロードマップの見直し等について報告を受けました。
委員会での関西電力(株)との主な質疑は、次のとおりです。

▽使用済燃料乾式貯蔵施設について
問:使用済燃料乾式貯蔵施設で保管する輸送・貯蔵兼用キャスクは、個別に格納する方式を採用している。地震や竜巻、飛来物の衝突等による影響を考え、全体を覆う建屋があった方が良いのではないか。
答:さまざまな方式があるなかで、発電所の限られたスペースをいかに効率よく活用し、安全性が確保できるかを検討した結果、個別に格納する方式を採用した。
※輸送・貯蔵兼用キャスクの設置方法は、本紙をご覧ください。

▽使用済燃料対策ロードマップについて
問:先日、知事と関西電力の森社長が面談し、ロードマップ見直しに係る報告がなされた。その中で、ロードマップの見直しがうまくいかなかった場合、40年超の発電所は停止するという発言があり、非常に憤りを感じている。地元をどう考えているのか。
答:原子力発電所の運営は、地元の皆様のご理解があってのものと考えている。そのうえで使用済燃料対策について、昨年10月にロードマップを示してから1年経たないうちに見直しとなったことを重く受け止め、最大限の決意をもって取り組むという発言だと受け止めていただきたい。

▽プルトニウムの利用について
問:プルトニウムを含むMOX燃料を使用する高速増殖炉もんじゅは廃炉となっている。現在は、プルサーマル発電で少しずつプルトニウムを利用している状況だと思うが、関西電力の発電所でMOX燃料をどれだけ消費できているのか。
答:高浜3・4号機でMOX燃料を調達できた際は、約0.7tの燃料を装荷している。3・4号機双方に装荷できる場合は、年間約1.4tのMOX燃料を消費している。

▽再処理工場について
問:これまでの再処理工場竣工延期をみると、本当に日本で再処理が可能なのか疑問であり、事業者としての見解を伺いたい。
答:再処理工場については、平成18年から試運転を行っており、その中で実際に燃料のせん断・分離等全体の試験は完了している。技術的に再処理できるが、福島第一原子力発電所の事故を受けて策定された新規制基準への対応が課題となっている。我々としてもしっかりと支援して対応していく。
※再処理の行程は、本紙をご覧ください。

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