学生団体with 清水和音(しみずかずね)さん(17)
武生高校3年。お寺で生まれ育ち、名前も経典の教えが由来になっている。地域活動に対する積極性から、プランコンテストを作り上げた竹部美樹さんに「私の後継者」と言わしめる。好物はミニトマト。
《わたしができる、まちづくり》
人前に出るのが大好き―。人一倍強い好奇心と物おじしない性格でまちづくりに携わってきた。「市長をやりませんか?」のキャッチフレーズで知られる「鯖江市地域活性化プランコンテスト」、お寺を舞台にした国際交流企画「交流寺」。通っている高校でもイベント企画や音楽活動で活躍中だ。「おもしろそうなことは何でも挑戦したい。それが私だから」
行動的だったのは物心がつく前からだった。西山公園にツツジを植えるイベントに参加した保育園児の時のことだ。現場にはテレビ取材が来ていた。それを見て「テレビに出たい」と思った。考えを巡らせた末に、インタビューの準備をするタイミングを見計らって取材スタッフに接近。マイクを向けられると「私が植えた木が一番高く育ってほしい」とコメントし、テレビデビューを果たした。
「気の利いたことを言えば使ってもらえると思ったんですね。幼いながらに戦略家でした」。照れ笑いしながら、今に通じる原点を振り返る。以降、積極性に磨きがかかり、小学校では集会のイベント企画などを担うようになった。
ある夜のこと。親が運転する買い物帰りの車に乗っていると、地元商店街のコミュニティスペースに学生が集まっているのが目に入った。「すごく楽しそうに話しているな」。時間にすればほんの数秒のことだったと思う。しかし、それが映画のワンシーンのように焼き付いた。
その記憶に導かれるように高校進学直後の2021年春、市内を中心に活動する「学生団体with」に入った。あの夜、まちづくり企画の話し合いをしていた学生グループだ。
同年夏、withが運営する高校生版のプランコンテストに勉強を兼ねて参加。交流寺のアイデアを提案すると、事業化された22年度以降は運営側として携わり、企画した英語かるたなどが評判を呼んだ。「欠かさずに参加してくれる人もいて、『毎回楽しみ』と感謝されたのが忘れられない」
今年度は8月にあった高校生版のプランコンテストで実行委員長を務めたほか、続く9月の「大学(院)生版」でも副実行委員長として活躍。全員が年上の参加者たちに交ってアイデア出しや発表をサポートした。好奇心と行動力―。2つの要素が化学変化を生み出すのは地域活動が盛んな鯖江ならではだと思う。「私が私らしくいられるのは活躍の機会をつくってくれている周りの人たちのお陰。鯖江に生まれ育ったことも含めて、恵まれた環境に感謝したい」
全国でも珍しい「市民主役」を掲げる鯖江市。この街で暮らす『主役』の皆さんの応援歌を書きたい!そんな思いで編集担当職員が取材に伺います。自薦・他薦は問いませんので、情報をお寄せください。(※日程などの都合で取材に行けない場合もあります)
秘書広聴課
【電話】53-2203
【E-mail】SC-HishoKocho@city.sabae.lg.jp
<この記事についてアンケートにご協力ください。>