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ふるさと散歩道

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福井県鯖江市

■第357回 文化財編(34) 神宿る里山トレイルを味わう秋の旅
鯖江市と越前市をまたぐ三里山(標高346m)、その北麓の日吉(ひよし)神社は中野町原の氏神です。明治41年(1908)に中野村の惣社である稲荷神社(後、中野神社に改称)に他の氏神と一緒に合祀されましたが、原村で神社統合に反対する声が挙がったことから廃社を免れました。
この社(やしろ)には、平安時代後期から室町時代につくられた木造の神像らとともに、右手に邪気を払う桃を抱え、左手を背にまわして座る笏谷石製の猿像が安置されています。猿は大山咋神(おおやまくいのかみ)を祭る日吉(日枝)神社・山王社の総本山である比叡山東麓の日吉大社の神使「神猿(まさる)(魔去る、勝るにかける)」に由来し、山の神々とともに村を見守ってきました。
また、三里山の標高220m付近には中河地区の首長墓「三ツ岩古墳」があります。往古、木引村では三ツ岩からの大量の落石が谷川を埋め、蝙蝠(こうもり)が羽を広げたような姿で巨石(蝙蝠岩)が積み重なったそうです。その後、三ツ岩・蝙蝠岩の巨岩に神霊を感じた木引・出口村では大歳神を「蝙蝠神社」に祭りました。
霊験あらたかな三里山の登山口は原・出口にあります。この秋、散策してみてはいかがでしょう。
(文化課 藤田彩)

◇平成22年度指定の市指定文化財(2)
日吉神社の神像群(中野町原)
五輪塔残欠(中野町原)
丸山4号墳出土遺物並びに丸山4号墳(中野町)
三ツ岩古墳(中野町・新町)

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