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鯖江でがんばる あの人の笑顔と素顔 vol.15

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福井県鯖江市

東陽中学校男子4×100mリレーチーム
佐々木顕道(けんと)さん(4走・3年)
浜本生哉(せいや)さん(3走・3年)
阿辺山周良(ちから)さん(1走・3年)
山田龍夢(りゅうむ)さん(2走・3年)
山田雄大(ゆうだい)さん(2年)
大西隆惺(りゅうせい)さん(3年)

《つなぐ、友情のバトン 東陽中が全国3位》
8月にあった全日本中学陸上競技選手権大会の男子4×100mリレーで3位に輝いた。43秒06のタイムは県中学校の新記録だ。メンバーたちは「控えの選手も含めた友情の力で勝ち取った3位」と喜び合った。
決勝の大一番を前に、メンバーは楽しむことを忘れなかった。選手紹介ではそれぞれが「T」「O」「Y」「O」の文字を手で作った。「東陽の名を全国に示したい」と考えたアイデアだった。
迎えたレース。第1走者の阿辺山さんは「大舞台での緊張感を力に変える」と風を切り、2走の山田さんにつないだ。山田さんは脚に違和感があったが同日朝の施術を経て「過去イチ」の好走を見せた。
3走の浜本さんは全中大会で100m走にも出場するほどのスプリンターだ。小学校ではマラソンでも常に1位。しかし、目立つのが苦手で穏やかな性格もあって、学校に行かなくなった。中学1年の時は数日しか登校していない。そんな中、母は自転車に乗って家の周りを一緒に走ってくれた。週末には仲間が自宅を訪れ「生哉、待ってるよ」と必ず声をかけてくれた。先生の見守りもあって登校と練習を再開すると、次第に頭角を現していった。「あの時があるから今がある」と長い“助走期間”を振り返る。
決勝では長身を生かした力強い走りでライバルをかわし、アンカーの佐々木さんにバトンを託した。この時点で1位。「行け!」「足が壊れたら手で走れ!」。仲間の声援を受けながら佐々木さんは「力まずに」と冷静に走り、4位とは0.01秒差で3位に食い込んだ。全力を出し尽くした選手たちを仲間や家族が囲むと、祝福の拍手はいつまでもやまなかった。

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