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鯖江でがんばる あの人の笑顔と素顔 vol.7

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福井県鯖江市

ふくい外国人コミュニティリーダー 真柄けんさん(39)
小学生~高校生の子ども3人を子育て中。好きな食べ物はソースカツ丼とおろしそば。サッカーチーム「FUSAN」では監督を務める。趣味はツーリング。

《ベトナムと日本の架け橋に》
海外から移り住んできた人たちの生活をサポートする「ふくい外国人コミュニティリーダー」。県が認定を始めた2020年から妻・りなさん(38)と共にその一員を務めており、ベトナム人のコミュニティに生活・防災情報を届けている。「日本とベトナムをつなぐ架け橋になって、鯖江や福井の魅力を広めたい」
ベトナムの首都・ハノイで生まれた。今や人口800万人を超える大都市も、当時の実家周辺はまだのどかな風景も広がっており、幼い頃は川で魚を捕まえたり、田んぼで遊んだりした。
高校時代に1つ年下のりなさんと出会った。りなさんもベトナム出身だが、父が鯖江生まれ。そんな縁もあって、まずはりなさんが福井に移住すると、自身も大学卒業後に日本に来た。
しかし、「日本語が一つも分からない状態」だったため仕事が見つからず、愛知県や岐阜県などで職を転々とする日々が続く。プラスチック成型や車の部品製造、ケーキ作りや溶接――。さまざまな経験から得たものはスキルや金銭だけではない。「職種によって使う言葉が違うので、それが日本語の勉強になりましたね。新しい仕事をするのが好きなので、いろいろな経験ができたのはとても楽しかったですよ」
2008年、友人のつてで鯖江市内の会社に就職し、11年勤務。現在はりなさんが鯖江市内で立ち上げた合同会社の代表に就き、ベトナム人たちへの就職支援や通訳、輸出入などの事業を営んでいる。
ビジネスと共に大事にしているのがベトナム人の生活支援だ。SNS上では「福井県ベトナム協会」を10年以上前に立ち上げ、利用者同士で暮らしや災害情報を共有できるようにしている。「秋の時期にはクマへの注意を促しました。昨年はクマがたくさん出たので驚きました。冬前には雪への備えも呼びかけていますよ」
県内在住のベトナム人を集めてつくるサッカーチーム「FUSAN(ふさん)」は、県大会や北陸の大会で優勝するほどの実力だ。「福井の皆さんで作るチームなので『FUSAN』。練習にはベトナム人だけではなく、日本人も参加していますよ」
市内には1,026人の外国人が住んでいる(1月1日現在)。ベトナム人(254人)を筆頭にその故郷は多岐にわたる。「国や地域によって文化・習慣は違うので、その違いを楽しむイベントもしたいですね」。多文化共生に向けたアイデアは尽きない。
正月に発生した能登半島地震後は、オンラインで避難所の案内をしたり、在日ベトナム大使館職員の現地訪問の際に通訳をしたほか、被災地支援のボランティア活動にも携わった。「日本の人たちも外国人もみんなが困っている時に、『何かしたい』と思いました。被害を受けた地域が元通りになるまでは時間がかかると思いますが、これからも私なりにできることを続けていきたいです」

全国でも珍しい「市民主役」を掲げる鯖江市。この街で暮らす『主役』の皆さんの応援歌を書きたい!そんな思いで編集担当職員が取材に伺います。自薦・他薦は問いませんので、情報をお寄せください。(※日程などの都合で取材に行けない場合もあります)
秘書広聴課
【電話】53-2203
【E-mail】SC-HishoKocho@city.sabae.lg.jp

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