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ふるさと散歩道

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福井県鯖江市

■第351回 文化財編(28) 往古の姿のままに神宿る鎮守の森
日本人に刻まれる自然への崇敬はアニミズムという信仰の形をとり、神は岩・木・天候などさまざまなものに宿ると考えられています。また、神の座する社殿も樹木によって守られ、往古から神域が維持されてきました。
鯖江市内では烏ヶ森(神明社)・舟津神社・敷山神社・加多志波神社・白山神社(水落町)の社叢(しゃそう)が天然記念物に指定され、神秘的な景観を留めています。
さて、社伝によると河和田町の敷山神社は小松市の石部(いそべ)神社の分神を勧請した社で、もとは区の北方にある霊山(りょうぜん)ヶ岳(稲倉(いなくら)山)に鎮座していたとされています。安和元年(968)、数日にわたって峰上が輝き、訝しんだ村人が山に登ると、二柱の天の神(うがや(※)草葺不合命(ふきあえずのみこと)・玉依毘売命(たまよりひめのみこと))が、現在地に天神宮を移すよう告げられたそうです。境内社には遠敷(おにゅう)神社(彦火火出見命(ひこほほでみのみこと))があり、明治44年(1911)に敷山神社と改称されました。
天神川の流れを眼下に望み、山の恵みに抱かれた敷山神社の社叢には目通り400cmを超える杉の大木が群生し、参詣者を厳かな雰囲気で包みます。
(文化課 藤田彩)
※「うがや草葺不合命」の「うがや」は環境依存文字のため、かなに置き換えています。正式表記は本紙4ページをご覧ください。

◇平成19年度指定の市指定文化財
敷山神社の社叢(河和田町)
舟津神社の社叢(舟津町)
越前鯖江嚮陽渓真景版木(まなべの館)
藩校進徳館蔵書(まなべの館)
春慶寺の石造物(米岡町)

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